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第29話
残り3人。
この残りの3人
翡翠、杏椰、セイ。。
ってヤンデレと変態とサディストしか
残ってねぇじゃねぇか!
面倒臭い3人が残ったな…
誰が最初でも最後でも終わった頃には
疲労感半端なさそう。
気合いを入れ直し、
誰でもこいやー!と心の中で叫んだ。
次に来たのは、
「本当にそろそろ嫉妬で死ぬかと思ったぁ。
ね?緋悠。」
翡翠でした。
うっわ。オーラ黒。
セットのベッドに座り足を組んで見てくる翡翠は
女王様に見えた。
「緋悠ちょっとこっち、横座って」
絶対やだ!
翡翠の呼び出しを無視しソファに座り俯いていると、
「緋悠。横に来い。
はやく来ないと…」
来ないと何?
「お仕置きするよ?」
するとさっきまでベッドの所に座っていた
翡翠の声が耳元からし、そのままソファに押し倒され、両手を頭の上で翡翠の左手で固定され、
お腹の上には翡翠。
人は違うが、デジャブ。
「え。ひ、翡翠?」
俺の口を翡翠の手が塞ぎ
俺の耳元に翡翠が顔を寄せ
「俺さぁ、緋悠が俺に言ってない事でも
なんでも知ってんだよ。」
どうゆう事?
目で訴えると
「例えばアイツと付き合っているとか
でも今別れ話をしているとか
母親が他界してすぐ父親が消えたとか。」
一瞬嫌な事を思い出してしまい
ドクンッと、心臓が波打った。
…は?
俺の父親は中1の頃母親が他界してすぐ
女が出来て俺の前から姿を消した。
セイの事もそうだが、
なんで翡翠がそんな事を知っている?
喋れないので翡翠を睨みつけると
「睨みつけても可愛いだけだ。
俺ね緋悠のストーカーなの。
緋悠の事が好きすぎて緋悠マニアなの。
緋悠の事を全部知りたい。
今の緋悠を壊して壊して壊すから俺だけの緋悠になって。」
はぁ。父親の事を出され少し動揺したが
翡翠が俺のストーカーをしている事は
知っている。
だってさ、翡翠の兄の伊吹が
1時間ごとに俺の写真を撮って
誰かに送ってるのよく見るし、
その後絶対翡翠から俺宛に急に写真の感想とか
来るから翡翠に送ってんだろうなって思って聞いたらあっさり「そーだよー!あと杏椰にも!」とか言ってた。
だから俺からしたら今更事項。
緋悠はたぶん気に入った相手の事を
全部知らなきゃ気が済まないタイプなのだろう。
まだ俺の口に置いている翡翠の手をペロッと舐めるとそれに驚いて手が離れた
「翡翠。俺の事全部知って?
で、俺に翡翠の事を教えて?
まだ翡翠の為に壊れるのは無理だし、
絶対翡翠だけの俺になるのを約束はできない。
でも、そんなに俺の事を好きになってくれてありがとう。」
と言うと
「本当に緋悠は…反則。」翡翠は脱力し、腕で俺の頭を包み込み首筋に顔を埋めてしまった。
「緋悠。好き。本当に大好き。」
首筋のところで喋られるので
ゾクゾクするがとりあえずそのままにさせといて翡翠の言葉を聞く
「うん。」
「今日のチケット誰が当たったか分かった?」
「杏椰、直樹、葉月さん、蓮は分かったけど
あと1人分からない。」
「そか。当たったのは緋悠の後輩君だよ。
俺は後輩君が誰も誘わなくて1枠空いたって兄貴に聞いてその枠買ったの。」
なるほどね。
あれ、じゃあセイは?
嵐が当たったなら嵐が誘ったんだと思ったけど
嵐は誰も誘ってないらしいし…ん?
「おい。今俺以外の事考えてただろ。」
気づけば目の前には再び怒った翡翠様が…
はぁ。本当めんどくさい。
でも、こんな翡翠も
「大好き。」なんだよな。
そして、翡翠におでこにキスをされ
俺が翡翠のおでこにキスをし笑いあった
ところで、初音の声が聞こえた。
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