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第30話

残り2人。 次はー 「ひー!やっと俺のターン!」 自分のターンが来た途端 走ってきてその勢いで床に押し倒された。 しかも、 「おい変態。どこに手突っ込んでんだ。」 俺の服に手を入れてくるクソ従兄弟こと、 杏椰だ。 理事長が自分の学園に通う生徒にセクハラしてんぞ。教育委員会に訴えるか。 「ごめんごめん」 と俺から離れ2人でソファに移り座る はぁ。 あ、「杏椰、お前がセイ誘ったん?」 これはさっき思ったこと。 杏椰→? 直樹→詩音さん 葉月さん→龍 蓮→陽先輩 伊吹→翡翠 杏椰が誘った奴が分からない。 余ってるのはセイだけ。 なので、杏椰→セイって事になる。 「あ、バレちゃったか。そう。 前のテストの後アイツにだけ出した条件の 褒美がコレ。」 「なるほどね。」 だからか。理解した。 4人で集まってたのは 外出とかの話だったって事か。 良かった。 …良かった? 考えていると、なんか視線が… 「何?」 なんでそんな見つめてくるんや。 そんな見つめられたら顔に穴が開く。 「いーや。お前はほんま1日2日見てないだけでもどんどん綺麗になるな。毎回外出から帰って来て久々にひーの事見るとドキドキする。」 「は?」 何言ってんだこいつ。 「ひー考えてみ!お前のクラスで土日開けて久々に会ったら金曜に会った時より綺麗になって色気増しとるやつおるか?」 「おるわけねぇだろ。」 「やろ?でも、ひーはまさにそれ。」 「いや、俺なんも変わってないやん?」 「この無自覚タラシが。」 「?」 杏椰のコレは日本語?理解に苦しむのだが… まあ、いっか。 「で、杏椰は俺と何したい?」 同じ所に座っているが杏椰の方が背が高い為 上目使いになる。 「っう!お前は本当に…はぁ。 そーやな。俺はお前を触りまくりたい!」 なんやそのため息… てか、やっぱり変態。 触りまくりたいとか。 普段なら絶対嫌に決まってんだろ!って張り倒す所だが、今日の杏椰は俺の客だ。客。客。客。 「…分かった。いいよ。」 仕方ない。 とてつもなく不服だが、今日だけ特別。 「まじ?なら、さっそく。」 杏椰にソファに押し倒されて 杏椰の手が俺の髪、髪から耳、耳から顔、顔から口、口から首、首から…とどんどん下がっていく。 そして杏椰の顔が近づいてきて 俺の耳に杏椰がふーっと息を吹きかけ 耳を舐めた 「んぅっ」 「緋悠。」 いつもは「ひー」って呼ぶのに 俺の名を呼び杏椰の下が俺の耳を刺激する 「なっ、に?」 「緋悠。俺があの時助けていれば お前は今俺のだった?」 杏椰の手が俺の服の中に再び入り 厭らしく撫で回される 「っあ…あ、んゃ」 呼ぶと杏椰は耳から顔を上げ 俺お顔を見た 「っ!いつもアイツとする時そんな顔してんの? 本当に俺アイツ嫌い。緋悠、いつもありがと。 俺はずっとこれからも緋悠の事が大好きだ。」 杏椰は俺のどんな顔を見たのだろうか。 どうしてそんなに辛そうなの? 俺の大事な従兄弟のために 普段は言わないし素直になれないけど 今日ぐらいは良いよね? 「杏椰、俺の方こそいつもありがと。 俺を迎えに来てくれてありがと。 俺を学園にいれてくれてありがと。 俺も大好きだよ杏椰。」 そして、杏椰に耳にキスをされ 俺が杏椰の耳にキスを返したところで 初音の声が聞こえた。

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