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第33話

場所移動して、 3俳優VSゲストの現場につきました! そこには… 10名の男がいた。 は?何すんの? 野球? 「はーい!では、次は3俳優VSゲストで この場にいる男10名の中から多く告白された人が勝ちです。」 男から多く告白された人が勝ち? 「なあ、龍。」 「なんだ?」 「これさ、向こうの方が有利じゃない?」 「え?なんで?」 「あっちには詩音さんと葉月さんって言う 女の子おるやん!」 「いや、お前いるしこっちが有利だろ…」 「は?」 俺?なんで? 「緋悠は老若男女問わずモテるからなぁ。 緋悠!いいなーって人いてもついて行くなよ? 俺がいるんだから!」 「あ、うん。分かった翡翠。」 全然分かんないけどね。 でも、ここで翡翠に言い返せばめんどい事になるのが目に見えている。 「10名の方は、10分ずつ一人一人と話していいなーって人に票を入れてください。 俳優陣とゲスト陣は、自分の席に座り来る男の人と話してください。 では、さっそく自分の席につけー」 伊吹の放送に促されるがまま 自分の名が書かれた席に座った。 「じゃ、スタート」と言うやる気のない伊吹の掛け声で始まったんだけど… 「ひ、ひひひ!ひ、緋悠様ですよね? 今回ひゅ、緋悠様に会うために応募したんです!ぉ、俺今し、幸せで、す!あぁ、いい匂い!ふふふ。」 1人目からやばい人来たんだけど。 「…大丈夫?」 「ぁ、はぃ!だいっ大丈夫です! ちょっと緊張ぃ、してしまって!」 やばい人かと思ったけど緊張しているだけか。 なら、 「そっか。貴方の事俺に教えて?」 この調子じゃ普通に世間話は無理だろうな。 と思ったのでとりあえずこの人の事を聞くことにした。自分の事話してたら次第に緊張ほぐれるだろうし… でも彼から返ってきた言葉は、 「ぃ、いや!俺なんかの話より緋悠様の事を教えてください!」 でした。 まぁいっか。本人がそれで良いと言うのなら。 「分かった。いいよ。俺の何が知りたい?」 俺が笑顔で聞き返すと 彼は、 「ぇっ、えっと! 本名と通ってる学校名と緋悠様の電話番号と 休みの日どこ行くかと付き合っている人の有無とその相手の名前、年齢、1人になるタイミングがあるかどうかが知りたいです!」 「…」 さっきまでのが嘘の様にマシンガントークで俺の個人情報を聞いてきた。 びっくりしすぎて絶句した。 さっきまでのなんだったの? と、言うか後半犯罪のニオイしかせんのやけど! 何する気だ! 俺が戸惑っているのに気付いているのかいないのか。彼はキラキラした目で「緋悠様!教えてください!」と待っている。 やっぱり、やばい人だった。 「神崎 緋悠が本名で、 学校名は今度あった時に言う! 電話番号は携帯持ってないから無くて、 休みの日は家から出ない。 そして、恋人はいません!」 俺が言いきったと同時にこのやばい人との 10分が終わった。 何か言いたそうだったが、 ちょうどスタッフが来て彼は次の人の所へと 去って行った。

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