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第47話

そして放課後ー 「緋悠もカラオケ行くんか?」 帰りのHRが終わり帰り支度をしていると、 直樹が話しかけて来た。 「行くけど…… なにその顔?」 俺が行くと言うとすんごいびっくりした顔されたんですけど…コイツ何に驚いとんや… 俺の前の席で俺と直樹の会話を聞いていた セイまでびっくりしている。 え、2人揃って何その反応?! そんなにびっくりする? 「いやぁ、あの緋悠が! 普段クラスのヤツらと関わろうとしない緋悠が 珍しく積極的でびっくりした。 明日は槍降るな!」 「え!?ユウ行くんか?珍しいな。 てっきりユウ仕事やと思いよったわ! 槍降ってくるなら明日は傘持っとかなあかんな!」 「ほんまやな!クラスのヤツらのびっくりする顔が浮かぶわ。高嶺の花の緋悠様が来た!って」 「既に今日は文化祭実行委員になったユウに びっくりしたのにまだびっくりする事あったんやな!」 「それな!俳優の緋悠様は、社交的で開放的やし常に笑顔なのに学園の緋悠様は、非社交的で閉鎖的で笑う事なんて滅多にないしな!」 「俺としてはプライベートでまでファンサービスして欲しくないけどユウが学園で関わる相手って俺、直樹、嵐、クソ理事長だけやからなぁ… 理事長と仲良くされるぐらいならクラスのヤツらの方がマシな気もする。」 「聖夜の本音は自分だけが良いんだろ?」 「そりゃな!当たり前や! 本音を言えば敵が増えたら困るけん お前らも嫌やけど百歩譲って許しとんや!」 「それは、どーも! 俺は友達としてファンの1人としてあの緋悠様と仲良く出来るとか光栄すぎるわ。」 「俺にもっとありがたく思えよ!」 「…」 俺を置いて2人で盛り上がっているを遠い眼差しで見つめる 俺のイメージって一体… クラスのヤツらにも変な風に思われてないよな? この2人がコレだと不安になってきた。 2人揃って好き放題言いやがって、 セイに至っては何目線なのか… 彼氏目線やな。わかっとる! ツッコミどころが多すぎて全てに対応出来ない。 こうしている間にも時間は過ぎていくし、 教室には俺達3人しか残っていない。 もう先に行ってもいいだろうか… あ、でもこれだけは言いたい 「槍を傘で防げるわけないやろ… そのまま2人揃って貫かれてろ。」 2人に吐き捨てるように言い 一足先に教室を出たのであった。 俺は関わりたくない訳じゃないの! 受け身なだけなの! それに、プライベートでまでファンサービスなんて出来るか!俳優である前に俺もお前らと同じ人間で、学生なんだよ! 常にニコニコなんて出来るかっ! 高嶺の花って… 高嶺の花とは、遠くから見るだけで手に入らないもの、あこがれるだけで程遠いものの例え …全然俺じゃないじゃん。程近いわ! これで全部突っ込んだやろ! あー、スッキリした。

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