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第59話

「お前ええ加減にせえよ! 遅れとる言うとるやろ 余計な事をしてする事を増やすな。 保健室に行った3分の1のクラスメイトの分 どう落とし前つけるんや?」 廊下へ引っ張り出して開口一番これを言ったら、 それに対してセイは、 「あ。ユウ!すまん!ユウが可愛すぎてムラムラしてきた!」 「は?」 セイの股間に目を向けると …あぁ。勃ってらっしゃる。 どこにムラムラする所あったんや! そう。セイにブチ切れて無駄なのは毎回こうなるからだ。 怒られて勃つとかドMか… 俺に怒られても、 蔑まれた目で見られても、 俺が無視しても、 どんな顔を事をしてもセイは勃ってしまうらしい。 俺の幼馴染み大丈夫じゃないよね… 俺何してんだろ、 無駄な時間を過ごしてしまった。 ヘンタイアイテニシナイ。 「へ、ん、た、い。 無駄な時間過ごした。俺戻るわ…」 「えっ!俺のコレは? ユウ?ユーウ!!!」 「知らんわ。自分でどうにかすれば?」 騒いでいるセイに蔑んだ目を向け、 俺はヤツがいる廊下と 俺がいる教室を 俺たちの間にあるドアで遮断した。 勢いに任せて鍵も閉めてしまったが、 どうせ藍澤らへんが後で開けるだろう。 セイは、「おい!ユウ!開けろ!」とドアをドンドンしながら叫んでいる。 おいやめろ。ドンドンすんな壊れる! だからと言って俺は開けないけど そこで反省してろドアホ。 …ちょっとやり過ぎた気もするけど ちゃんとしないアイツが悪い! 今回はおいたがすぎると思いませんか? ほんま、あの自己中男。 ドアを睨みつけていると、 「緋悠?…っ!? お前顔こっわ。でもその冷たい目も良い!」 変態2号が来た。 1号は言わずとも分かると思うがセイだ。 「なんや変態2号。」 「…変態2号。なんかごめん? てか、緋悠!俺の歌見て?」 まあ、見るぐらいならいいか。 「かまんよ。飾り付け作りながらでもええなら」 「おけおけ!」 そして、直樹の歌を見ながら 飾り付けを作っていると 「なぁ、緋悠。 お前なんで聖夜にあんな事した? ちょっとやりすぎじゃないか? 普段の聖夜の良いとこを俺よりもっとお前の方が知っとるだろ?」 歌い終わった直樹が俺の前に座り ドアの方を見ながら聞いてきた 鍵は俺達がドアから離れてすぐ藍澤が開けていたのを知っている。 ドアの前で藍澤と今話している事も。 「それを知っとったとしても、 今回のはセイが全面的に悪いやろ。」 「そうだけど… 全部お前に見せるためだろ?」 「例え俺に見せるためだったとしても 人が頑張ってしたものをグチャグチャにしたり 頑張る気がある人を無自覚だとしても頑張れん状況にしたんアイツやし、自分でそれらをしといて俺にベタベタしてくる神経が分からん。」 「あー。でも鍵までかけるのはやりすぎ。 藍澤に取られんぞ!」 やりすぎなのは分かってる。 アイツが俺の為にしたって事も、 する事が多く気張りすぎてる俺にスキンシップをして落ち着かせようとしたんだって事も 分かってる。 俺が何よりも許せないのは、 人の努力の結果を無駄にした事だ。 他人が頑張ってしたものを壊したり、 他人の大切を奪ったり、 まさに俺の嫌いなヤツみたいに。 俺がそうゆうのを嫌いな事を知ってる聖夜が それをしたって事が許せない。 俺の事となると周りが見えなくなる アイツの悪いところ。 それに、 「俺はアイツと別れたいんや。 取られるなら取られて万々歳。」 なんやけど… 少しモヤッとした。

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