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第60話
無事セイがやってしまった分と
残りの全部を終え
帰宅することなく学園外に外出中。
直樹はあの後何も言わず何かを考えながら
俺と一緒に飾り付けを作っていた。
セイともあの後話すことなく教室を出たので
直樹ともセイとも少し会うのが気まづい。
そして、俺が今いるのは緋花(ヒカ)って言う
バーの奥にある部屋。
理由は、「緋悠くーん?週一で俺とデートしてくれるって約束はァ?前のデートからもう3ヶ月以上経っちゃってる気がするんだけどなァ?」
コイツに会いに。
コイツは、大学生でこのバーのマスター。
そして名の知れた情報屋だ。
名は、立花 臨也(りっか いざや)
ちなみに、龍や翡翠と同じ大学に通っている。
あれ?龍と翡翠大学生って説明したっけ?
したよね?してない?
してなかったならごめんなさい。
まあ、臨也とはある事がきっかけで知り合って
コイツに俺の情報を全部調べるのを許可し、
なんなら俺の情報の管理も任せている。
後は、さっきも少し話に出たが週一でデートするのを決められてしまっている。
デートと言ってもココに来て話したり、
ゲームしたりそんな感じだ。
俺と臨也の関係は、1番知ってるけど1番遠い関係。お互いに誰にも言えない事まで全部知ってるのでこんな感じだと思う。
「おい。緋悠?俺、お前に聞いてんだけどなァ?1ヶ月と2週間は仕事でいなかったからしょうがないとして、それ以外はァ?
まさかとは思うが俺との約束忘れてた訳じゃねェよなァ?」
怖いんですけどこの人!
輩かお前は…臨也こっわ!!!
よく仕事でいなかった事をご存知で…
いや、コイツ俺の情報集めるのが趣味だったわ。
そういえば。
「えーっと、い、臨也?
別に忘れとった訳やないんやで?
バタバタしてて…」
「ふーん?バタバタねェ?
彼氏と別れようとしてたりとか?
でも、別れれてないとか?
特別チケットのイベントとか?
クラスメイト達と大人数でカラオケとか?
今は文化祭とか?緋悠様との撮影会あるらしいじャん?あと文化祭実行委員にもなってるらしいねェ。そりゃあ忙しいよなァ。なんせ、緋悠様だしィ。その文化祭のチケット俺の分とかあったりすんのかねェ?あるなら許してやらなくもないけどなァ。」
めんどくさ!
ネチネチネチネチとめんどくさ!
んで、チケットほしいならくれ!って言えよ!
うちの文化祭に外部の人が来るには、
学園に通う人から貰ったチケットがいる。
まあ、近くのスーパーでもコンビニにでも売ってもらっているので手に入るがこの学園内の人からのチケットがあれば2日目の夜にある後夜祭に参加出来る。
「ひーゆーうー。あるのォ?ないのォ?」
「あ!る!
はい!どーぞ。」
そもそも今日はコレを渡しにココに来たんだよ。
臨也絶対いるって言うと思ってたから。
臨也に渡すと
「あったんだァ。ふふっ
センキュー緋悠。」
さっきの輩の様な臨也が消え
嬉しそうにチケットに口付けをしていた。
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