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第68話
「お前今ドライで逝ったやろ?
お前ん中凄いことなっとったで」
「にゃに?」
「呂律回っとらんなぁ
そんな蕩けた顔して。
…お前俺と別れたいん
女と付き合いたいから言うたよな?男の俺に突っ込まれてそんな顔して昔みたいに女抱けるん?」
「やっま、てイってからァ!」
まだ逝っていて理性の無い緋悠から返答が来る筈もないので賢者タイムに入り理性が戻ってくる前に再びピストンをし、緋悠の良いところを抉る
「緋悠」
緋悠の耳元で緋悠の名を呼びながら
「緋悠」
今お前と繋がっているのは俺だと
「緋悠」
お前をこの世で1番愛しているのは俺だと
それはまるで呪文の様に
緋悠の身体と心に教え込む。
俺の知らない男に懐くなんて許さない
俺と別れて女と付き合うなんて許さない
聖夜はハジメテ
好きになったのもキスしたのもセックスしたのも
全部緋悠がハジメテなのに
緋悠はハジメテ
男とセックスをしたと言うこと以外は
全部聖夜がハジメテではない。
その事実がとても哀しくそれでいて悔しい。
狂気的な嫉妬心に飲み込まれそうになる。
俺の知らない緋悠がいるなんて許せない
それなら落として堕として
俺を欲し俺に溺れるようにすればいい。
俺の知らない緋悠よりも他のやつが知らない
俺だけが知っている緋悠でいっぱいにすればいい。
「緋悠きもち?」
「せぃ、ンせーやぁ!きもちっァ。」
聖夜は自分が重い事なんて重々承知だ。
自分からの束縛が緋悠にとって迷惑な事も
それでも何をしてでも他の誰にも取られたくない。
聖夜は自分からの快楽に溺れる緋悠を見て
首筋にキスの雨を降らせ
撮影があるからと言う緋悠のためにいつも我慢しているが今日はそこに独占欲の跡を付ける。
きっと起きた時緋悠に怒られるが
したかったものは仕方ない。
俺のお姫様のご機嫌取りをしよう。
緋悠の顔を覗き込むと、
真っ白な肌の頬を上気させ目は涙を零し虚ろになっている。
「そろそろ限界か」
挿入前に寝室へ移動すれば良かったなぁと
思いながらも今更後悔してもしょうがないので
そろそろ終わらせる事にする。
2人同時に絶頂へ達せれるように
ピストンを早め激しく追い討ちをかける
「緋悠」
「まっやぁ!はげしっンン」
「好きやぞ緋悠
お前は?」
「んっしゅ、すき。」
「!?…くっ」
「イクッやっぁあああぁあ!!」
そして緋悠は逝くと同時に意識を手放した。
聖夜はと言うと、、
緋悠と自分の事後処理をし
緋悠をベッドへ運び隣に横になる。
ふっと一息付き逝く直前答えなんて返ってこないだろうと思っていた好きやぞお前は?の返答が返ってきてしかもその返答が好きだった事に驚きと可愛すぎ返答を思い出し緋悠を起こさないようにひたすら悶えていました。
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