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第74話

「今日は一般公開やから 問題起こさんようになぁ! クレームも神対応で乗り切れよ! 俺らに迷惑かけんなよ!頼むから! がんばー!!!」 と言う杏椰の挨拶で昨日に引き続き 始まりました夕月祭2日目。 神対応で乗り切れって…無茶言う。 俺らに迷惑かけんなよ!とかガチだろうな。 そして現在クラスで最終確認なう。 「こんなもんかなぁ…」 「そうですね。」 「あ、藍澤 分かってると思うけど一応セイには歌わせるな、何かあった時はセイよりお客様優先 そこよろしく。昨日みたいなんはやめてくれよ。俺も昨日に引き続き宣伝する。 クラスの事は頼んだ。」 まじで頼んだ…お願いやから… 「分かってますよ。」 「ならええわ。」 セイにと言うかヤクザの息子のセイに盲目な 藍澤なので心配。 正直不安すぎる。 一応直樹にも言っとくか… 「直樹ー」 「なに?緋悠」 「セイ絶対歌わさんように頼んだで」 「おう!任せとけ!」 「よし!任せた!」 これで、大丈夫やんな? 本人にも念押ししとった方がいいかな? いくら周りが気をつけた所であの自己中男の事だ 絶対する気がする。 これは、幼馴染みの勘だけど。 「セイー」 「なんや?」 「お願いやから今日歌いたくなっても 歌うなよ!絶対! 今度直樹が一緒にカラオケ行ってくれるらしいけん。」 「おい待て緋悠!なんで俺!」 え、だって俺一緒に行くとか無理だし… 普段から行く言いよったし お前セイと仲良しやろ。 まぁ、ここはスルーの方向で。 「しゃあないなぁ。分かった!」 「え、なぜに納得? お前やって緋悠と行きたいやろ?」 「よし。なら俺撮影会の方行くわ。 また後でなー」 「おう!ユウも頑張れよ!」 「2人とも俺の言い分は?スルーですか?」 お前の言い分や知らん。 今日の文化祭が終わったらセイと仲良くカラオケ行ってこい。 少しの不安を抱えながら 俺は体育館へと向かった。 「お!ひー来たな! クラスの方は大丈夫か?」 「大丈夫」 体育館につくと杏椰が待っていた。 向こうの方では嵐がカメラ機材を確認しているのが見える。 俺はそこまで詳しくないし素人目線やけど、 嵐は将来カメラマンが絶対良いと思う。 これ最近切実に思うことなんよな。 カメラとかの手入れきちんとしているし セットも完璧やし なにより写真の撮り方が上手い。 嵐にやる気があるのなら 初音に紹介したり いろいろしてやりたいんやけど… また今度本人にゆっくり聞こう。 「ひー、今日の打ち合わせいい?」 「あ、うん!かまんよ!」 嵐に集中しすぎて杏椰といる事忘れてた。 体育館の出入口にいたのにいつの間にか 俺の座る所に移動してるし、 本当いつの間に!?

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