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第79話

いろいろあったが楽しかった文化祭が終わり… 「まだ終わってねぇぇぇぇぇ!」 「そうだぞ!これからが本番だユウ!」 ギャーギャーとうるさいなぁ。 あれから片付けを終わらし 教室へ戻った俺は 今から後夜祭がはじまるので教室からグランドを眺めているところ。 グランドはと言うと司会が「文化祭賞は誰の手に?」と盛り上がっている。 ちなみにこのうるさいのはセイと直樹だ。 「緋悠!一緒にキャンプファイヤー手つなごうな!」 「なんでお前となんだよ!そこは俺に決まってんだろ!」 「最後に緋悠を手に入れるのは俺だ!」 「いんや!今も最後もずっとユウは俺のだ! お前には彼女いるだろうが!」 「緋悠は俺と詩音のだ!」 「だからユウは俺のだ!欲張んな!」 うるせぇよ… なんでも、キャンプファイヤーの時手を繋いでいた相手と永遠に結ばれるとか結ばれないとか。 いや、ここ男子校のはずなんだけど。 何その共学の学校であるあるなジンクス。 ってこのジンクスを教えてくれた(勝手に喋った)嵐に言うと 「あ!緋悠様はもちろん俺と繋ぎましょうね!離れないように手錠どっかから借りてきます!」と俺の言葉をスルーし手錠を探しに旅に出た。 日に日に嵐が怖い。 どんどんセイ化が進んでいる気がする。 それは直樹もだけど… 俺もそろそろこいつらから逃げよう。うん。 気配を消しセイと直樹を置き去りに 教室を出たのであった。 場所が変わり現在屋上から グランドを眺めている。 あの女に会ったけどこの学園でファンと交流出来たし、いろいろあったけどクラスの出し物も大成功だったらしいし楽しかったなぁ。 と文化祭を振り返りながら眺めていると、 「ユウ!」 どうやらセイに見つかってしまったようだ。 「なーに?」 と振り返ると 「ユウ。体育館でのこと聞いた あの女来たんやな…」 セイの顔は歪んでいて悔しそうな顔をしている。 ああ。嵐に聞いたのか。 「あー、来たで。んで、昔の写真で脅して帰ってった。」 「昔の写真!? そんなもんあったんか!あの女ほんまクズやな。」 セイの顔は更に歪み 握られた拳はわなわなと震えている。 「相変わらず顔も性格もブスやったわぁ。 それに…お前がそれを気にする必要ないんやで。やからそんな顔すんな。」 「俺がもっとはよお前の異変に気づけとったらこの世で何よりも大事なお前にあんな思い合わせずに済んだのに。」 この世で何よりも大事なって… 「アホ。俺はお前と別れたいんやそんなプロポーズみたいなんやめろ。」 「みたいなんやなくてプロポーズやわ! 別れるなんて認めてないって何回言わすんや!」 「はいはい。」 「なんやその感じ!」 「うるさい。…下の声全然聞こえんやん。」 「お前もしつこいで! 下の声も聞かんでええやん。 今は俺と話しよるわけやから。」 「…お前ほんま俺の事好きやな。」 「あたりまえやろ!何年お前の事好きやと思っとんや。日に日に増して困るわ。」 そう言うや否や セイの顔が近づいてきて 「…っんぅ」 キスされた。 唐突すぎるやろ! 合わせるだけの軽いキスが 俺の唇をセイの唇が食べ舌を出すように誘ってくる。 仕方なく舌を出すと絡み合って だんだん激しいものへと… 「させるわけねぇだろ!!!」 バーンと効果音がつきそうな感じで現れた 直樹によって引き離された。 あっぶねぇ。流されるところだった。 文化祭テンション恐ろしい。

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