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第87話

カラオケに入り 陽と密着して座ってデンモクを操作していると、 「緋悠。今日は本当にありがとう。 俺ねまだあの神崎緋悠とデートしてるって 実感わかなくてでもこれは現実でめっちゃ緊張してる。」 「ほら」と陽は俺の手を取り自分の胸に触れさせたドクンドクンと鼓動が早く本当に緊張してるんだなってこんなに緊張してるのに、それを感じさせず俺を楽しませてくれる先輩がカッコよく見えた。 「俺の方こそありがとうございます。 …俺から誘っといてなんですが、俺あんまり人と遊んだりデートしたりした事ないんで陽先輩が引っ張ってくれてとても助かってます。」 放課後も休日もほぼ毎日仕事な俺は 友達と遊びに行きたくても行けないし、 セイとはずっと一緒にいるので今更デートしてもな…ってなるから行かない。だから俺とデートしても先輩を困らせてしまうかもしれないと考えていたので約束は覚えていたけどなかなか誘えなかった。 でも、前提でセイへの別れてくれ大作戦で陽先輩を利用したのは確かだが今日陽先輩にお願いして良かった。 無意識に飛び切りの笑顔を陽先輩に見せると、 「!!緋悠は本当… ……あのさ、窓の所にいるのって緋悠の連れじゃない?」 本当…の続きは?とは思ったが、 窓の方を見ると …なんか窓にへばりついてこちらを見る者が2人 セイと直樹ね。 お前らは俺のストーカーか! 俺が気づいた事に気づいた2人は、 「「緋悠!帰るぞ!」」 とすごい勢いで突撃してきた。 陽と俺の距離を話す事を忘れずに。 まだ来て何も歌ってないんですけど… お前ら2人この前カラオケ行ってたじゃん。 俺の腕を掴んでいる2人を振り払い 陽に抱きついて2人をキッと睨む 「いや!俺は今陽とデートしとるんや! まだ歌ってないのに…帰りたくない! (せっかくカラオケ来たんだから満足するまで歌わせろ)」 「「はぁ?」」 その瞬間この部屋の空気が氷点下まで下がった気がする。 が、別れてくれ大作戦Part3中なんだよ今 こっちも引く訳には行かない。 何より歌いたいの!カラオケ来て何も歌わずに帰れるわけねぇだろ! 謎に直樹もいるけどしょうがないから巻き込まれて。 「緋悠浮気か?俺以外の男に抱きついて」 ユウじゃなく緋悠とセイが俺の事を呼んでいると言うことはとっくにMAX超えちゃっているらしい。 「好きに取れば?お前以外の男に抱きついちゃダメってなんで?お前がさっさと別れてくれんけんやろ!」 例えセイがMAX超えていようが、 こっちも引けない。 「へー。緋悠が浮気… 帰るぞ今すぐ連れて帰って浮気しようと思った事後悔させてやるわ。」 今すぐは困る!歌えなくなる! ここは、 「…うぅ、今すぐはイヤ!」 目に涙を浮かべセイをじっと見る 「っ!?…無理。今すぐ。」 あ、動揺してる あと少し! 「歌いたいのに!俺まだ歌ってない! お前は…うっ、この前直樹とカラオケ行っていっぱい歌ってきたじゃん!」 「…分かった。 ただし、そいつから離れろ 俺達ものここにいるそれでいいなら1曲だけ許してやる。」 よっしゃ!勝った! 1曲だけだが別にいっか。 今度翡翠と龍と行こうかな。 それから1曲歌い 終わった瞬間セイに担がれ陽先輩と別れた。 …また後で連絡入れよ。

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