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第91話

「セイ。俺先戻r「あれ?兄貴!!!と、緋悠様っ!?」嵐…」 嵐の登場によりまたもや遮られた。 何故か藍澤と一緒と言う 珍しい組み合わせ。 「嵐、藍澤と一緒なんか!珍しいな!」 同じ事を思ったのかセイが嵐に尋ねると 「べべべ別に珍しくなっ、ないですよ!」 珍しいってかなんか怪しいその反応に 俺は「あ、コイツ藍澤になんか売ったな」って確信した。 「嵐ぃいいい。」 「ひっ!ごめんなさい! でも、藍澤先輩が緋悠様写真集をどうしてもって言うから!」 「…俺なんも言ってなかったんだけど。 やぱ売ったんかい! てか、写真集とかあったんだな。初知り。」 どうやら俺の予想は当たっていたらしい。 それにしても藍澤が俺の写真集って… 一緒にうつってるセイの写真狙いでわざわざ買ったのだろうか? 「藍澤も買ったんか!」 「俺も持ってる!」 藍澤"も"って事はお前"も"持ってんだなセイ… 直樹もかよ! 写真集の事も勿論気になるが 今はそれよりも早く部屋に帰りたい。 「っん、セイ…俺体調わr「緋悠の写真集でどれが1番好き?俺?俺は全部!」 …はぁ。」 二度あることは三度ある。 今度は興奮した気に俺の写真集の事を話しているセイに遮られてしまった… そろそろ勘弁してくれ。 俺を一刻も早く部屋に帰らせて。お願いだから。 俺の言葉を遮ったセイはと言うと… 「俺ほんまにユウがキラキラしすぎて そのうち天からお迎えが来る気がして… 実は天使なんやで言われたら信じるわ。」 「分かるわ… 実は羽根とか生えてそうよな。」 「それなん!俺らに見えんだけで透明の羽根が生えとるんや!ユウには!」 「その羽根カメラに収めたい!」 直樹と嵐と共にアホすぎる会話をしている。 藍澤はと言うとニコニコしながらこのアホな会話を聞いている。 お前頭は良いんだからセイが黒と言えば黒白と言えば白じゃなくて間違えを正してくれ… 俺は天使でもなければ羽根も勿論生えてないし、天から迎えが来る予定もない。 普通の人間だ。 ツッコミを入れる余裕なんてないし もうシレーっと帰ろう。うん。 最初からそうすれば良かった。 俺は気配を消しその場を去った。 ─ 聖夜 side 直樹達とユウトークで盛り上がっていると 「あれ?そういえば緋悠様は?」 嵐のその一言によりユウがいない事に気づいた。 「トイレ?それか先部屋戻ったか!」 「アホ!ユウが行くトイレはトイレちゃう! お花摘みに言ったんや!」 「いや、同じ意味だろ…」 そうやっけ? なんせあのキラキラオーラと妖艶なオーラを 纏うユウを見ていると今でもユウは実は天使なんじゃないかと心配になる。 そのうち本当に天からの迎えが来る気がして 気が気じゃない。 羽根を折って俺の部屋に繋いで 監禁しなければ!と常に思う。 「神崎今日なんか変じゃなかった?」 どうやってユウを監禁しようか悩んでいると、 藍澤がここに来て初めて話した気がする。 え…変だった?か? 「「「どの辺が?」」」 直樹と嵐も同じことを思っていたらしく 見事にハモった。 「なんか、いつもよりだるそうだったし、色気も増してた気がするし… なんて言ったらいいか分からないけど情事中みたいな雰囲気だった!」 いつものようにニコニコしながら藍澤は言った。 いつもよりだるそう 色気増してた 情事中みたいな雰囲気… …あ!!! 心当たりあるってかありすぎる。 「媚薬入りローション!」 「「「はぁ!?」」」 「あ。」 やべ声に出てた。 3人が目を見開き驚いて固まっている 藍澤のこんな顔初めて見た… 「ちょっ!聞いた?神崎様媚薬入りローション」 「聞いた!だからあんなに…」 「神崎様に媚薬入りローションであんな事やこんな事を…」 あんなに…の続きも気になるが 俺の緋悠で妄想してんじゃねぇ! 思っていたより声が大きかったらしく 食堂中の視線を集めてしまった。 ならやぱ先に部屋に戻ったのか。 …ちゃんと戻れてるよな? 俺は一刻も早く緋悠を視界に入れたくて、 「わり!俺部屋戻るわ!」 とスタートラッシュを切ろうとすると 「ちょっと待てぇぇえええ!」 直樹がすごい勢いで止めに来た。 「なに?」 俺は今すぐ戻って緋悠に触れなきゃなんないの! 直樹を睨みつけると 「なに?じゃねぇよ! 緋悠の… 媚薬に悶えているあんな姿や 自慰しているこんな姿を お前だけ見るとか許さねぇ!」 許さねぇ!も何も… お前だけ見るってか 緋悠は俺のなんだけど! 周りを見ると直樹の発言に皆頷いている 「そうです!兄貴! 自分だけ独り占めは許しません。 ここで提案があります!」 提案? 俺は腑に落ちないがその提案に乗ることにした。

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