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第94話

なんやかんやで時間が流れて行き 午前の授業を全て終え、現在昼休み。 ちなみに生徒会選挙に出るのは 俺と藍澤だけらしい。 これは、3時間目の英語の先生が言ってた… 「このクラスの2人が生徒会選挙で争うんだよなぁ…2人とも頑張れよ!」 って言われ、藍澤が 「このクラスの2人?他のクラスからは出ないんですか?」 と聞くと 「あれ?聞いてねぇ? 生徒会選挙に出るのは藍澤と神崎の2人だぞ!」 と教えてくれた。 そっから藍澤は授業よりも スピーチ文に力を入れ始め今も昼休みだとゆうのに原稿用紙に齧り付いている。 俺?俺は昼ご飯食べてる。 今更焦った所で仕方ないし、 焦って考えた文よりその瞬間に突発的に出てきた文の方が良いと思うから。 それに、何事でもそうだと思うけれど焦って考えれば考えるほど変になる気がする。 だからと言って藍澤を否定したい訳ではない。 事前準備をする事のメリットは、原稿用紙があるから言葉が詰まりにくくなるし自分の言いたいことを緊張しても忘れずに言う事が出来る。 それぞれに合ったやり方があるからなぁ… そう思っていると、 「神崎お前ふざけてんの? 俺が机に齧り付いてスピーチ文考えてるのを呑気にアホ面で見ながら昼食ですか? 余裕そうだけど自分は考えなくていんですかー?」 藍澤に目をつけられてしまったようだ。 言葉がトゲトゲしい。 ここで訂正するが俺は藍澤を見ていない。 今日の昼ご飯にと作ってきた自分の弁当をガン見中だ。 ちなみに中身はオムライスとサラダ。 藍澤すげぇなぁと思いながら自分の弁当見てただけですけど? 焦って余裕無い人間の末路がコイツだ。 八つ当たりとかだるすぎない? さすがの俺もイラッと来たので 喧嘩腰にもなる 「自分の事見られてるって?(考えてただけ) 自意識過剰やない?(考えてただけで見てはない)俺はお前じゃなくて弁当見てただけやわ。 余裕そう?お前よりはそうかもなぁ。 焦って余裕無くしてこっちに八つ当たりしてくんな。この時間こそ無駄やわ。」 「はっ!うっざ! 絶対負けませんから! 事前準備無しで挑んだ事を後悔するが良い! 俺に構わないでください時間の無駄!」 最後にちっと舌打ちを残し 自分の席へ戻って行った。 どう見てもお前から俺に構って来てんだろ! やっぱし、アイツは意味分からん。 あんな理解不能なヤツの事なんてさっさと忘れて弁当食お。 「なんで緋悠と藍澤ってそんな仲悪いの?」 「え、ユウ!お前藍澤と仲悪いのか?」 黙々と自分の弁当を完食し 紙パックのコーヒーを飲んでいると 直樹が唐突に聞いてきた。 セイに至っては誰がどう見ても分かるのに 鈍感すぎんだろ… なぜ仲悪いか? それは藍澤がヤクザヲタクで ヤクザのセイと…付き合っている俺のことが 気に入らんくて目の敵にされてるだけ。 まあ、そんな個人の趣味に関する事を コイツらにペラペラしゃべるわけにはいかんし… とりあえずさ、 「セイが俺と別れてくれたら全て済む話。」

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