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第3話

 最近流行り始めたRPGゲームは、ギルドを組んでのバトル戦が割と凝っている上、キャラクターも可愛い。そのせいか、リリース前から人気が高く、一年が経った今もその人気は衰える事を知らない。むしろ、コラボイベントを開催する度、プレイヤーは増えている気がする。  そんなゲームの虜なのは、僕も同じだ。  僕の場合はリリース後に、何となく初めてハマってしまったのだけれど。シナリオや音楽、どれ一つ取っても魅力的で、一年近く経とうとした今も、毎日のログインを欠かしたことがない。  けれど、団体戦で報酬が稼げるギルドに長く所属する事が、僕には難しかった。文字だけのやり取りで仲良く、と言うのが苦手だったのだ。オフ会の話が出れば、即座に脱退したくて堪らなくなり、話題の三日後には脱退している事が殆どだった。  それなりに強いはずなのに、野良犬状態  それが僕の現状だった。  そんな僕が見つけた最後のギルドが、ゆうじさんがマスターを務めるギルド「可愛いは正義」だった。ふざけた名前だが、ギルド内での会話は強制ではないし、報酬回収も気が合う者とだけすれば良い。強制されることは一切なし。出て行くも滞在するもご自由に。  この趣旨のせいか、メンバーは主にゲームを殆ど遊びつくして、卒業してしまった人達が集まっているので、ギルド名の割に、個々のスキルがえげつない。  その中でも唯一現役で楽しんでるのが、僕とゆうじさんと、数名のメンバーだった。

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