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第一章・5
朝、千尋は弦より早く起き出す。
朝食の支度と、お弁当を用意するためだ。
大喰らいの弦のために、千尋はお弁当をいつも三つ用意していた。
ひとつは自分のお昼。
ひとつは弦先輩のお昼。
そしてもうひとつは、先輩の早弁用のおむすび。
とてもじゃないが昼までもたん、という弦のために、昼の弁当とは別に、いつも大きなおむすびを二個作って持たせていた。
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