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第一章・13

 とにかく千尋をいじめるやつは許さん、と様子をうかがう目的もあって一年生の教室へ向かった。  休み時間の下級生の教室は騒がしく、特になにやら女子の黄色い声が響き渡っている。  その中に混じる、千尋の困ったような声。 (まさか、千尋。また、いじめに!?)  今度の相手は女子か。  だが女であろうと容赦はせん、と戸口に立って中をのぞいた。  それに気づいて、埃っぽい室内から抜け出してきた姿がある。 「弦先輩、どうしたんですか?」 「え? いや!? 千尋!?」

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