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第二章・4

「弦先輩、お願いがあるんですけど」 「またか。安心しろ、鳥の人形はもらってきてやる」  その返事に喜ぶかと思いきや、千尋は思いつめた顔で弦に訴えてきた。 「僕のクラスには、絶対に来ないでくださいね!」  なんと。  先日とは打って変わった千尋の願いに、弦は軽く驚いた。 「なぜだ。人形が欲しくはないのか」 「欲しいけど……、でもやっぱりダメ。来ないでくださいね。約束ですよ!?」  来るなと言われれば、行きたくなるのが人情。  密かに楽しみにしながら、弦は日々を過ごした。

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