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第二章・6

 途端に、坂井たちは黄色い歓声をあげてひゃあひゃあ叫んでいる。  何がそんなに嬉しいやら。  いいかげんうんざりだ。  今度何か言われても、もう返事はするまいと心にきめて活字を追った弦の前に、坂井が一冊の本を差し出した。 「じゃあ、じゃあね。コレ、読んでよ。感想とか、明日聞かせて!」  茶色のカバーの掛けられた薄い本。  パラパラとめくってみると、何のことはないやたら文字数の少ない、その変わり挿絵だけは多そうな代物だった。

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