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第二章・17
(やだ。僕ったら、どうしちゃったんだろ)
胸が、ドキドキする。
顔が、赤くなる。
「千尋」
は、と息を呑んだ。
真剣な先輩のまなざし。熱い視線。差し伸べられた腕。
弦先輩。僕の先輩。
先輩のことは大好き。
大好きだけど、好きっていうのはそういうんじゃなくって!
「おかわり」
「あ、はい」
心のどこかで何かを期待した思いは、脳で認識する前に霧散した。
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