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第二章・18

 翌日の白南風祭当日、弦は千尋のクラスの迷路の列に並んだ。  そこそこ賑わっており、目当ての赤い小鳥の人形がなくなってしまうのではないかと気をもんだが、最後の一個というところで無事手に入れることができた。  こんなものを欲しがるなんて、千尋もまだまだ子どもだな、と思ったとたんに、昨夜胸の中に倒れこんできた体を思い出した。  すらりとした手足、柔らかい髪、そして、なんともしれない良い香りがした。  子どもだとばかり思っていたが、いつの間にあんな……あんな……。  ぼんやりとしたところに突然男子生徒の悲鳴が教室内から響き、弦は我に返った。

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