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第二章・19

 なぜ、迷路なのに悲鳴が。  次いで、げらげらと笑い声が聞こえる。  何か仕掛けがあるのだろうな、と思い、わずかに興味がわいた。  後ろから、海江田先輩、番長、というささやき声が聞こえる。  中の様子が気になったが、面倒なことになる前に退散するかとストラップをポケットに入れると、有無を言わさず女生徒に背中を押された。 「河島くんの先輩ですよね? どうぞ、中に入ってください!」 「いや、俺は」 「河島くんも、中にいるんですよ~」

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