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第二章・21
再び聞こえる悲鳴。
壁一枚向こうから聞こえてくるその声の中には、やめろぉ離せぇといった情けない言葉も混じっている。
なにやら無理強いされている響きだ。
見当もつかないまま、ふと足を踏み入れたそこは行き止まりだった。
だが、行き止まりということより驚いたのは、そこに待ち構えている人影だ。
女装男子!
派手な化粧を施し、ずれたカツラを被り、ぴちぴちのメイド服を身に着けた気色の悪い男子生徒がぎょっとした顔をしてこちらを見ている。
小さな声で、ゲッ、海江田番長! とつぶやいた男子生徒だったが、次の瞬間妙に甲高い声で叫びながら迫ってきた。
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