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第二章・23

 そこで、表で聞いた女生徒の言葉が思い出された。 『河島くんも、中にいるんですよ~』  まさか、千尋が!   じょッ、女装した千尋が、この中のどこかに居るというのか!?  そして、どこの馬の骨とも知れぬ男に迫っているというのか!? (いかん! 許さんぞ、千尋!)  それからの弦は、千尋の姿を探してやみくもに迷路内の行き止まりという行き止まりを巡ってまわった。  セーラー服、スク水、そしてどこから調達したのかバニーガールの格好までした妖怪のような男子生徒に青ざめながら、かすかにこみ上げてきた吐き気を抑えながら、ようやく。

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