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第三章・16

 何か様子が変だな、と思いつつも弦はリビングのソファに腰掛けた。  テレビをつけてみたが、ドラマもバラエティも面白くない。 「退屈だな」  千尋の風呂は長い。  入ったら最後、1時間は絶対に出てこない。  ふと、ラックに入っている数枚のDVDが目に入った。  パッケージを眺めてみると、見たことのないものばかりだ。  千尋の友達が置いて行ったものに違いない。  SF、アクション、アニメ……そして、往年の名作タイトル。  こんな名作を高校生が持ち込むとは珍しい。  よほど心打たれたのか、と興味が湧いた。  ディスクを取り出し、セットしてみる。  ところが、そこに流れ始めたものは。

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