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第四章・11

「弦先輩……提案があるんですけど」 「ん?」 「これは僕への特訓じゃなくって、先輩の特訓なんですから」 「そうだぞ?」 「先輩の苦手なものを重点的に練習しましょうよ。小内刈りも内股も、高橋さんに通用したんでしょう? 決定的に劣っていたのは、なんですか?」  それもそうだ、と弦は手を打った。  しばらく考えていたが、やがて口を開いた。 「寝技、だな」 「寝技? 横四方固とか、腕十字固とかいう?」 「そうだ。千尋、そこに仰向けに寝てみろ」 「こうですか?」

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