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第四章・21

 お願い、と抱きつき頬を摺り寄せてくる千尋。  喘ぎ、小さな声をあげながら悦に飛んだ表情をしている。  これだけ興が乗っていれば大丈夫かもしれん、と考え弦は千尋の耳元で囁いた。 「痛いかもしれんぞ」 「平気です」  後ろからと前から、どっちが痛くないだろう、と弦は考えたが、結局は前からいただくことにした。  千尋の顔を見ていたい、そんな単純な理由からだったが。  仰向けにされ、両膝の後ろに手をあてがわれて脚を大きく開かされると、さすがに恥ずかしい。  千尋は赤く染まった頬を背けて、かたく眼を閉じた。

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