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第四章・26
何だ、そんなに欲しいのか、と笑う弦。
違う。そうじゃないけど。
でも、欲しいけど。
言葉にならず、嬌声を上げながら悶えていると、ふいに強く抱きしめられた。
ペニスが、最奥まで抉ってくる。
頭の中で、何かが弾けるような感覚を覚えたその瞬間、弦の熱い体液が千尋の内に勢いよく注がれた。
「あぁあああ!」
大きく引きつり、その後ぐったりと力が抜けていった。
弦はそんな千尋の体をしっかり抱きとめ、しばらく黙って髪を撫でた。
千尋の荒い呼吸はなかなかおさまらず、身じろぎするたびにまだ挿入ったままの弦が当たって、何度も甘いため息を漏らした。
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