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第五章・4

「あれ? 弦先輩、もう食べないんですか?」  おかわり、と寄こされると思っていた御飯茶碗が手渡されることなくテーブルに置かれた様子を見て、千尋は弦に不思議そうな眼を向けた。  まだ、3杯しか食べてないのに。 「うん。最近、食欲がなくてな」 「先輩も? 僕もなんです」  やっぱり残暑が厳しいからかな、とお茶を飲みながら語り合う。  確かにこのところの暑さは異常だ。真夏の8月より暑いくらいだ。  

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