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第五章・10

(このままでは、いかん!)  坂井に、『海江田クンと河島クンはデキてる』と認定される前に、何とかこの弁当をやめさせなくては!  しかし、千尋は純粋に俺のことを思いやって、毎日遅くまで下ごしらえをし、朝早くから弁当を作ってくれているのだ。  かわいい後輩を傷つけるようなことはしたくない。  何と言って切り出そうか。  千尋にキャラ弁を作るのをやめさせるためのいい考えは、なかなか浮かんでこなかった。

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