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第五章・25

「あっ、あっ、はぁ、はぁ、あぁあ……」  喉を反らせ、緩く開いた千尋の口から絶え間なく喘ぎが響く。  うっとりと瞳を潤ませ、弦に跨り必死で腰を振る千尋の姿は、これまで見たどの表情より淫靡だった。 「しっかり動け。自分でイケたら、ご褒美に俺のものをやるぞ」 「んぅ。あぁ。あッ、あッ、あぁッ!」  もう、どのくらいこうして動いているだろう。  意地悪な弦先輩。  緩慢に打ち寄せては引く快楽の波に、千尋はすっかり呑まれていた。  時折、体内の敏感な部分に弦が当たる。  そのたびに、悲鳴をあげる。  でも、そこは次の瞬間にはするりと逃げてしまうのだ。  

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