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第六章・2

 現代では危険だからと敬遠される棒倒しや騎馬戦も行われ、徒競走も情け容赦なく順位が決められる。  みんなで仲良く一等賞、などとんでもない。  1年生から3年生まで縦割りで紅白に分かれ、真剣勝負が繰り広げられるのだ。  弦は3年6組、千尋は1年4組なので同じ偶数組の白組となり、先輩後輩力を合わせて勝ちを狙いに行く事となる。 「千尋、白組は絶対に優勝だぞ!」 「はい、先輩!」  さらに団結を強くする二人であるが、弦の担任・山本は職員室で腕組みをし、考え事を巡らせていた。

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