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第六章・18
「先輩、お疲れ様」
「千尋」
まだ長ラン姿の弦の元に、千尋が駆け寄ってきた。
「カメラマンさ~ん! 二人で一緒に撮ってください♪」
「何ィ!?」
「任せておけ! 海江田くん、もっと笑って!」
ぴったり寄り添って腕にすがりつく千尋。
弦は、赤くなった顔が写真に写るのでは、と恐れていたがカメラマンは情け容赦ない。
「激写! 連写! いいねその笑顔! それじゃあ一枚脱いでみようか!」
「いいかげんにしろ!」
次の種目があるのだ、と弦は名残惜しくはあったが千尋から離れ、着替えに向かった。
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