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第七章・5
「どうすればいいんだ」
教室の席で頭を抱え込む弦の耳に、かん高い女子の騒ぐ声が入ってきた。
「おめでとう! はい、プレゼント~♪」
「ありがとう!」
「はい、私もプレゼント~♪」
眼を向けると、坂井が数名の女子からリボンのかかった包みをいくつも受け取っている。
全く女子は、誕生日好きだ。
誰かの誕生日には、こうやって必ずプレゼントを用意してくる。
うらやましい、とさえ感じた。
よくもまあ、そんなに簡単に誕生日を祝うことができるものだ。
しかし、これは参考になるかもしれない。
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