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第七章・12

 布団の中で、過ごすはずだった楽しい時間を虚しく送る。  すっかり夜になってしまった頃には、千尋の絶望はピークを迎えていた。  そんなところへ、弦が寝室を覗いた。  手にはトレイを持っている。 「飯ができたぞ。食うか?」 「弦先輩が、料理を!?」 「雑炊を作った。たべられそうか」 「はい! いただきます!」  料理が苦手な先輩が、僕の為に雑炊を作ってくれたのだ。  それだけでも、素敵な誕生日プレゼントのように千尋には思えていた。

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