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第七章・25

 先輩。僕の先輩。僕だけの、先輩……。 「あッ! あぁッ! あぁああ!」  弦の激流が、千尋に注ぎ込まれてきた。  狭い内壁を圧迫し、たちまちのうちに満たしてゆく。  体中に、足の先から髪の毛一筋にまで、震えが走る。 「あぁッ! はぁッ! あッ! はぁあッ!」  喘ぎ悶える千尋に注ぎながら、弦は優しくその髪を撫でた。  誕生日おめでとう、千尋。  来年の誕生日も、またこうして迎えられるといいな、との言葉は吐かなかった。  そんなこと、恥ずかしくって言えやしない。  ただ、黙って髪を撫でた。  千尋の昂ぶりが鎮まるまで、優しく肩を抱いていた。

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