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第七章・15

「よう、河島! まさか海江田先輩が、ホントに執事やってるなんてよ~!」 「佐藤くん」  さすがに写真撮ったら殺されるかな、と佐藤たちは笑う。 「なかなか似合ってるじゃないか」 「将来の職業は、執事でもいいくらい♪」  佐藤や女子は、そんなことを言っている。  千尋は、だんだん悲しくなってきた。  僕の知らない先輩が、まるで先輩らしくないことをやってる。  女の子に恭しくかしずき、物腰柔らかに振る舞ってる。  千尋と相席になって、佐藤たちは3年生のメイドさん達に可愛がられやたら喜んでいる。  しかし千尋は、表面ではそれに併せながらも浮かない気持ちで時を過ごした。

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