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第13話 GW
ゴールデンウィークに突入すると連日連夜
兵藤は飛鳥井の家で過ごした
康太の子供達が離してくれないのだ
客間で子供達と一緒に寝る
流石 康太の子達で……
寝相は相当悪かった
音弥は寝相は良いが……
兵藤の胯間をニギニギ握るのから止めて欲しかった
一生は爆笑
聡一郎は同情して
隼人は……寝惚けて兵藤にキスした
親子して……最悪な寝相だった
「…………一生……」
兵藤は朝から疲れ果てていた
ディープキスで起こされて、胯間をニギニギされたのだ……
やってられるか!と怒っても仕方がない
「あんだよ?貴史」
「………俺、泊まるの嫌だわ」
「………悪かった……」
一生は隼人をさっさと除外して、音弥を聡一郎に渡した
パチッと目を醒ました流生が兵藤に抱き着いた
「ひょーろーきゅん おひゃよう!」
「おっ!流生 おはよう!」
兵藤は流生を抱き締めてやった
翔も起き上がって兵藤の背中から抱き着いて来た
「ひょーろーきゅん おはよ」
翔の発音は幼稚舎に通うようになって良くなっていた
「おっ!翔 おはよう!」
烈がヨチヨチ歩いて兵藤に抱き着いた
「ブーブー」
と兵藤に抱き着いて甘える
「烈、おめぇ音弥よりも重いんじゃねぇか?」
兵藤は抱き着いて来た烈を持ち上げた
かなりズッシリと重かった
朝から兵藤の取り合いをする子供達を、一生や聡一郎は笑ってみていた
隼人は寝惚け眼で起き上がって兵藤に抱き着いた
「おめぇは音弥かよ?」
同じ事をやるから兵藤は笑っていった
「オレ様は音弥よりも男前なのだ!」
隼人が言うと音弥も黙ってはいない
「おとたん!ひゃやとよりおちょきょみゃえ!」
隼人よりも男前だと主張した
隼人と音弥は睨み合った
一生が音弥をヒョイッと抱き上げた
「ほら、着替えに行くぞ!」
「おとたん ちゅーちゅきりゅ!」
「………スーツ着て何処へ行くのよ?」
思わず一生は呟いた
「あちょぶにょ!」
「遊ぶならスーツじゃないやろ?」
一生は困った顔した
隼人は音弥に「スーツは動けないのだ!音弥はお留守番なのだ!」と大人気なく言った
音弥は泣き出して「いきゅもん!」と泣き叫んだ
聡一郎は「隼人!」と怒った
隼人は「音弥は最近生意気なのだ!」と文句を言った
音弥も「ひゃやと いじわりゅにゃのら!」と文句を言った
そこへ康太が起きてきて顔を出した
子供達は皆、康太の方へと走っていった
「「「「「かぁちゃ!」」」」」「ブー」
烈も負けずと康太を呼んだ
康太は烈を抱き上げて頬にキスを落とした
「烈、元気じゃねぇか」
「あー あー 」と言いキャッキャッと喜んでいた
康太は烈を榊原に渡すと、屈んだ
「音弥、どうしたよ?」
涙で濡れた瞳をしている音弥の涙を拭って、抱き上げると音弥は康太に甘えた
「かぁちゃ おとたん ひゃやとよりおちょきょみゃえね!」
「お!音弥はとぅちゃの子だから男前に決まってるやん!」
「ちょーねぇー」
音弥は笑って康太に抱き着いた
「あれ?翔 風邪か?」
音弥を下ろして康太は翔を抱き上げた
「かけゆ らいじょうび!」
「鼻水出てるじゃねぇかよ?」
康太が言うと榊原が翔を、康太の腕から貰い受けて見た
額に触り熱を計る
熱はなく榊原は鼻を拭いてやった
「とぅちゃ らいちゅき」
翔は榊原に抱き着いて甘えた
「僕も大好きですよ翔」
榊原の足に太陽と大空が張り付いた
榊原は翔を下ろして、三人を抱き締めた
「太陽も大空も大好きですよ」
そう言うと子供達は榊原に抱き着いた
子供達にとって一番好きなのは両親だった
烈が「とー とー」と榊原を呼んだ
「さぁご飯を食べに行きますよ
貴史も、ネズミの国に行く前に腹拵えですよ!」
兵藤は「………目を離すと怖いのにネズミの国に本当に行くのかよ?」と問い掛けた
「行きますよ!
子供達が保母にGWは寝て過ごしました
なんて言ったら如何するんですか!」
親ばか発言に兵藤は何も言えなくなる
レッツらネズミの国!
この日、大人はかなり苦労して子供達を遊ばせた
瑛太は……うまく逃げて、玲香と清隆も逃げた
康太と榊原、一生、聡一郎、隼人、慎一、兵藤が子供達と共にネズミの国へとやって来た
兵藤は「………後楽園ゆうえんちでも良かったやん……」と呟いた
そしたら榊原に「では明日は後楽園ゆうえんちに行きましょう!」と提案された
「おい!」
兵藤は慌てた
一生は「お!それ良いな!」と賛同した
「おい!聞けよ!」
慎一が「子供達も喜びます」と後楽園ゆうえんちの検索を始めた
「おいってば!」兵藤が言う
流生が「ひょーろーきゅん あちたもいっちょね!」と喜んだ
兵藤はその一言で………言うのを諦めた
ネズミの国で子供達に連れ回されて、子供パワーを見せ付けられ
翌日、後楽園ゆうえんちへと向かう
そこでもお子様パワーを見せ付けられた
兵藤は………夕日に向かって
子供パワーをなんて嫌いだ!
と叫んだ
相当、濃い一日を送ったのは言うまでもない…
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