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第29話 康太くんはいつも気だるげ

康太の最近のお気に入りは、気怠いげでやる気が家出しちゃった……… アニメだった あのアニメを見ると何時も 「良いよな……」 と康太は呟く 榊原はその都度、康太に問い掛ける 「何が良いんですか?」 「だってよぉ、ボーッとしてれば抱えて連れてって貰えるんだぜ?」 「ならば、僕が抱えて連れてってあげます!」 「……いや……それは良い……」 ガーン!!!! 何故……… 榊原は康太に詰め寄り 「何故です? 僕に担がれるのは嫌なのですか?」 ズーンッと顔を寄せられ………問い掛けられる 康太はそんに考えちゃいなかった 楽なのは良い 気怠い……とは程遠いから……憧れる あのアニメで言えば、康太は宮野さん寄りだった 「一生に昼飯食った後に歩きたくないって言ったら、アイツ………オレを肩に担いで歩きやがったんだよ 飯食った後に肩に担がれると……… 食ったの出そうになったし、結構キツい」 榊原は言葉を失った もう………やっていたのね 「一生にはやらせたのですか?」 榊原はピキッと………不機嫌な顔になった 「やらせたんじゃねぇ!! 飯食った後に歩きたくねぇって駄々こねたら…… アイツ、肩に担ぎ上げやったんだ! おかげで……オレは吐きそうになったし……」 「なら僕はお腹が空いてる時に、してあげます!」 「………あんまし……やられたいもんじゃねぇよ!」 「………でも羨ましそうに見てるじゃないですか……」 「………あんな気怠げな……やる気のねぇのが主役なんだぜ? オレもあんな風に気怠げになりてぇなって想うんだよ 弟子入りしてぇな…… あの小さいのの気持ちわかるわオレ オレも伊織に釣り合う様に大人の男になって…… 伊織をメロメロにさせてみてぇな」 康太はそう言い笑った メロメロになら………もうなってる 榊原は康太を抱き上げた 「伊織?」 「メロメロにならもうなってます 僕は元気で生命力に溢れている君が好きなのです でも君が気怠げになりたいというのなら…… 僕だって協力は出来ます」 ズンズン歩いて寝室に行くと、榊原は康太をベッドに寝かせて、鍵を掛けに行った 「………え?伊織……まだ昼…」 「情事の後の君は気怠げで……… あのアニメ以上に気怠げですよ」 ニコッと笑って榊原は服を脱ぎ始めた ……………ヤバい 昼間っから……不健康なことをされてしまうじゃねぇか…… セックスの後は気怠げ……レベルじゃなく 指一本 動かすのは億劫になるのだ 榊原は自分の服を総て脱ぎ捨てると、康太の服も脱がせて全裸にした 全裸の肢体の上に重なる熱い体躯に…… 康太はクラクラになった……… 後はもう……… 体力の限界をとうに超えて…… 榊原に求められるまま揺さぶられ 熱に魘され 互いの熱だけを感じて…… 気絶する 情事の後の康太はもの凄く……… 気怠げだった 「………嬉しくねぇだろうが!これはよぉ!!」 康太はプンプン怒るが 「愛してるかんな伊織」と愛の囁きは忘れない 「僕も愛してます」 不器用な男がくれる愛だった 「まぁ、オレだけの特権だかんな 気怠げも悪くねぇな!」 康太は榊原の胸に顔を埋め抱き着いた

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