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第6話
委員長を務める霧也は、いつも遅くまで教室に残っていた。
この日もまた、最後の仕事として日誌を書いていた。
(東、今日も午後はサボったな)
どんどん頻繁になっていく、仁の怠学。
思い切って意見してみようかと考えたその時、ドアが開いた。
「委員長、遅くまでご苦労!」
妙に明るく教室に入ってくる、不良グループ。
そして最後に現れたのは、仁だった。
(すっかり彼らの仲間になってしまって)
眉根を寄せ、霧也は固い声を出した。
「用があるなら、早く……」
最後まで、喋れなかった。
一人が素早く取り出した、スタンガン。
青白い火花が、霧也の自由を奪ってしまったのだ。
(何だ! 何があった!?)
強烈な痛みが体を走った後、床へと倒れ込んでしまった霧也。
動けない彼の手を、金属製の手錠が縛める。
「面白いオモチャ持ってやがるなぁ」
仁の声が耳に入る頃には、霧也の身体はすっかり捕縛されていた。
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