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第13話
「では、早速」
浮き浮きと、仁はベッドへ上がり込んできた。
顔を背ける霧也の頬に、手を寄せる。
大きな、温かな仁の手のひら。
「熱、下がったんだな。よかった」
「あ……」
気づかなかった。
心配、してくれてたのか?
ふ、と唇が触れた。
「んッ」
仁は、霧也にキスをした。
咥内に忍び込んでくる舌に、不思議と嫌悪感は覚えない。
やはり温かな、仁の舌。
ゆるりと絡み擦りつけ、舐めとってゆく。
くちゅ、ちゅっ。くちゅくちゅ、ぴちゃ……。
静かな室内に、濡れた音が響く。
そっと仁が離れた頃には、霧也の頬は火照り、息が上がっていた。
そしてこれから……。
昨日の凌辱がフラッシュバックし、霧也は身をすくめた。
ところが仁は。
「はい。今日はここで終わり」
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