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第14話
え?
『今日は』って?
「今のはキスだろ。まだセックスしてねぇから、これで終わりじゃないぜ」
「なッ……!」
「続きはまた今度、な」
「約束が違う!」
「違わねぇよ」
確かにキスだけでは、セックスをした、とは言わないだろう。多分。
「でも!」
「まぁ、俺の土産でも食って、体力戻してくれよ」
そう言う仁は、すでに後姿だ。
「待て!」
「また明日、学校でな」
ドアは閉まり、靴音が去ってゆく。
残された霧也は、ドアからベッドサイドのプリンへ眼を移した。
そして、唇を指でなぞった。
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