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同室者は危険?

「はい先生!キングにレイラ君を推薦します!!」 ・・・ん? 「お、常磐やってみるか?」 んん?今俺推薦された?視線をずらすと少し離れた席に座る凌が、満面の笑みで挙手していた。しかも至る所から賛成の声が上がり始める。何だかわからないけど、 「やってみよっかな」 おぉー!!!と謎の歓声。なかなか一致団結したクラスだ。 俺がキングとして決まった後は意外とスムーズにナイトは決まっていった。メンバーは体育委員でバスケ部所属のみっちゃんこと光宗くんと、要、そして意外な事にサッカー部所属の凌の3名で決定した。 「じゃあ決まった4人はもちろん他もしっかり逃げて人数稼ぎがんばれよー。俺も食券楽しみにしてるからな」 あ、食券って担任も貰えるんだ。 「ってな感じでね、俺キングになったんだ〜」 学園生活初日は何の問題も無く終わり、今は寮の部屋で嵐ちゃんとまったり 。ソファで雑誌を読んでる嵐ちゃんの膝を枕に、ゴロゴロしながら今日の出来事を報告中。昔から一日の出来事を十六弥くんやカレンちゃんに話すのが俺達兄弟の習慣なのだ。 「学園生活楽しんでるみたいだな」 読んでた雑誌をテーブルに置き、頭を撫でてくる。嵐ちゃんの大きな手で撫でられるのはなんだかとても落ち着く。 「嵐ちゃんは鬼だよねー。鬼にも何か景品とか出るの?」 「逃げてる人数のが少ないだろ?鬼は一人捕まえる度に食堂の無料券が10枚が貰える。あくまで新入生歓迎会だからメインは一年だな」 「へぇ〜」 頭を撫でていた手が徐々に位置をずらし、首元を擽ってくる。残念でしたー。首はべつに擽ったくないもんねーって、あ、こらっ、脇腹はダメだよっわっあっ 「嵐ちゃっ、やめ・・・あっっ、ぎぶ・・・ギブっっ」 「ほら、足痺れたから一旦どけよ」 身体を起こしハァハァと乱れた息を整える。そのまま立ち上がりキッチンへすたすたと歩いていく嵐ちゃん。絶対足痺れてないだろっ。 そのままキッチンの方から珈琲の香りが漂ってくる。嵐ちゃんは珈琲好きらしくて、部屋には様々な種類の珈琲豆が揃ってたりする。 「レイラも飲むか?」 「カフェオレで!」 俺は珈琲は苦くて飲めないからミルクたっぷりのカフェオレ派。ちなみに猫舌だからミルクが入って少し温くなったくらいの温度が丁度いい。けど、そんな事を知らない嵐ちゃんは、どうやらミルクも温めたものを入れてくれたらしく・・・ 「あちっっ」 盛大に舌を火傷した。 「うぇー、舌がヒリヒリする〜」 「ったく、気をつけろよ」 見せてみろと言われ、嵐ちゃんに向けて舌を出す。う"ーカッコ悪い・・・。今度からはちゃんと気をつけよう。そう考え事をしていると、何だか嵐ちゃんの顔がすごく近づいてきてーーー。 ぶつかる。そう思った時には既に遅く、あろう事か嵐ちゃんが俺の舌に噛み付いてきた。 「んっっ」 ビックリして舌を引っ込めようとするが、拒むように強く吸われピリッと痛みが走る。痛みに気を取られた隙に今度は口の中へと舌が入り込む。ガッチリと後頭部に回された手で身を引くことも出来ず、されるがままに熱い舌で口内をかき混ぜられる。 最後にまた舌を強く吸われ唇が離れていく。二人の唇を繋ぐ銀の糸がなんとも生々しい。 頭がぼーっとして何が何だかわからない。何で今俺と嵐ちゃんはキスをしていた?しかもかなりの濃厚な・・・。目の前の男らしく色気を含んだ表情を見ながら、徐々にはっきりした頭で今の状況を把握する。固まる俺を見つめる嵐ちゃんの口角がニヤリと上がる。 「ごちそうさま」 「!!!」 多分俺の顔は真っ赤だ。嵐ちゃんの顔が直視出来ない。逃げ出したい気持ちだがいつの間にかがっつりと腰をホールドされていて逃げれない。

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