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カレンちゃん

その後、冬弥とあっきーと少し話してから寮に戻った。寮の管理人室の前を通り過ぎようとした時、丁度その扉が開き中から管理人の玄さん(55歳)が出てきた。 「やっほー玄さん一週間ぶり〜!」 「お、丁度いいとこに。これ君宛てに届いた荷物だよ。今から部屋に届けようと思ってたとこなんだ」 「じゃあここでもらっちゃうよー。ありがとう玄さん」 そう言い平べったい箱を受け取る。サイズの割りに中は軽い。一体何が入ってるんだろうなと思いつつも、部屋まで運んでいく。 「おぉ!スーツだ!」 中にはグレーによく見ると薄く紫のストライプが入ったスーツと、ワイシャツが数枚、そして手紙が入っていた。 " 愛するレイラへ 学園生活は楽しんでいる? 騎麻に連絡を貰ったので、レイラのために 私がデザインしたスーツを贈るわね♡ シャツは十六弥が選んだ物を入れてるから 好きなのを合わせて着なさい? 何かあったらいつでも連絡してくるのよ。 近いうちに日本へ遊びに行くわ。 会えるのが楽しみね♡ カレン " わーお!カレンちゃんからだ!俺の母親のカレンちゃんは元々モデルをしていて、今は持ち前のセンスを活かしてデザイナーもしている。カレンちゃんのブランドはとても人気があり、ジャンルも豊富に扱っている事から、幅広い年齢層に愛されている。 俺が普段着ている服も全てカレンちゃんがデザインした物で、俺用にデザインしてくれた非売品も沢山ある。 これで食事会の準備もバッチリだ。騎麻にもお礼を言っておかなきゃなぁ。 「お?それ食事会用のスーツか?」 「そーだよー!カレンちゃんが送ってくれた!」 カレンちゃんって俺のママンのことねー!そう言い嵐ちゃんに向かってスーツを広げて見せる。お!内側にはローマ字で名前が入っている。うんうん、細部まで凝ってますねー! 「そのスーツかなり細くないか?」 「なにそれ遠回しに俺がガリガリだって言ってるのー。これ俺の体型に合わせたフルオーダーなんだからね!」 そりゃ細身になりますとも!178cmの56kg舐めんなよー!この体重も毎日カロリー大量摂取して、やっと手に入れた体重なんだからな。嵐ちゃんのような男らしい魅惑のボディには、俺の努力は分からないんだ。 「嵐ちゃんってなんかトレーニングとかしてる?」 「あぁ、放課後とか土日にはよく寮のトレーニングルーム使ってるぜ」 そうか、やっぱり鍛えてるんだなー。俺も一応軽めだけど筋トレは毎日しているんだけど。 「今度俺も一緒にトレーニングルーム行く」 「良いぜ。俺が鍛えてやるよ」 よし、俺も魅惑のボディを手に入れよう!・・・でも、俺の顔でガッチリボディは似合わないかも。程よく鍛えて貰おう。そうしよう。 「お前朝弱いんだから今日は早く寝ろよ。明日は体力使うぞ?」 「それなんだよねー!嵐ちゃん明日も起こしてぇ〜」 そう、明日は待ちに待った初の学園行事の"新入生歓迎会"!寝坊なんてしてられない。嫌だって言いつつ毎日起こしてくれるので、きっと明日も起こしてくれるだろう。嵐ちゃんは優しいからね!!

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