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「相変わらず凄い締め付けだな・・・」 「んあっ」 息を整えていた嵐ちゃんが少し動いただけで突き抜けるような快感が走る。ビクビクと意思とは別に跳ねる身体が無意識に中の嵐ちゃんを締め付け、その度に中に入ったままの嵐ちゃんのペニスが俺の弱い所を圧迫し、更に身体が跳ねる。過ぎる快感は辛い。イっても出せていない俺のそれは、今にも弾ける寸前といった感じに硬さを持ったままだ。 しかも俺の中で刺激された嵐ちゃんのものがイった直後だというのに既に硬さを取り戻していた。震えの止まらない俺の背中を優しく撫でながらも、あろう事か嵐ちゃんがまた腰をゆっくりと動かし始めた。 「まっ、今は、無理だからっ、ぁあっ、っ」 「今日は付き合ってくれるって言っただろ?」 強過ぎる快感をどうにか逃がそうと必死で嵐ちゃんにしがみつく。何度も何度も嵐ちゃんの動きに合わせ跳ねる腰をしっかりと掴まれ、大きく腰をスライドさせる。 早くイって欲しいと思う気持ちを裏切るように一度イった嵐ちゃんは先程よりも余裕がある。耐えきれずまた出さずに限界を迎えた俺は、もう完全に理性など残っていない。嵐ちゃんがもう一度俺の中に欲を吐き出す頃にはわけも分からず自ら腰を振っていた。 三度目の熱を腹の奥に感じると同時に引き抜かれた綿棒に、何度もイっては奥に堰き止められていた精液が勢いもなくだらだらと溢れる。勢いは無いが、しかし量の多いそれにいつまでもイきっぱなしの快感が続く。 「二回しか出してないのに、いつもの倍以上、疲れた・・・」 「でも気持ち良かっただろ?」 確かに気持ちは良かった。それは認めよう。それでもこの疲労感はひどい。嵐ちゃんもいつもより多く出したからか、終わった後の気だるさを含んだ色気が普段の数倍ダダ漏れている。 動けない俺は嵐ちゃんに濡れタオルで身体を拭かれ、嵐ちゃんが出したものもしっかりと処理される。その量の異常さに若干二人とも恥ずかしさを覚えながらも、どうにか綺麗になった身体でベッドに寝転ぶ。・・・今日は潮を噴かなくてよかった。 すぐにやってきた眠気に抗うことなく眠りにつく。 「おやすみ」 嵐ちゃんの甘い声と共に額に降ってきたキスを感じたのを最後に夢の中へと落ちていく。久々に感じる倦怠感と大好きなほんのり香る柑橘系の香りに、良い夢が見れそうだなと薄れていく意識の中でぼんやりと思った。 翌朝嵐ちゃんの腕の中で目覚めた俺は、昨日と同じく晴さん達と揃って朝食を済ませた後、凛ちゃんの車で家まで送ってもらった。最後にまたいつでも遊びにおいでと言ってくれた晴さんと麻耶さん。嵐ちゃんと一緒に家まで送ってくれた凛ちゃんにもまたねと言ってわかれる。 みんな凄く良い人達だった。今帰ってきたばっかりだけど、また嵐ちゃんの家に遊びに行きたいなぁ。そう思いながらも一日ぶりの我が家の門を潜る。 「ただいまー!」 俺の声を聞きつけたティノが勢いよく玄関へと走ってくる。その後ろを追いかけるように現れたカエラとサハラに笑顔を向ける。 「おかえり。・・・上手くいったみたいだな」 「ま、心配はしてなかったけど」 「二人が用意してくれたお土産のおかげかなー?」 昨日は泊まる事しか連絡をしなかったけど、結果はみんなには伝わってたみたい。言葉とは裏腹に、本当はかなり心配していてくれた二人の事は分かっているけど、俺も軽く冗談で返す。 さあ、早く他のみんなにも報告しなきゃなー。

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