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※ 察しがよろしい
「嵐ちゃん」
晩御飯も済ませ風呂にも入った。今は21時ちょっと前、寝るにはまだまだ早い。いつもならだらだらとテレビを観たり映画を観たりしている時間。
「なに?」
ソファで雑誌を読んでいる背中に後ろから抱きつく。そんな俺の頭に手を伸ばすとわしゃわしゃと豪快に、それなのに優しく撫でる手の気持ち良さに思わずうっとり。同じ石鹸を使っているのに何故かほんのり香る柑橘系の匂いを辿り首元に顔を埋める。
少し擽ったそうに身体を動かせた嵐ちゃんのその首元に唇を寄せると、小さく紅い痕を残す。綺麗についたそれに満足しつつぺろりとひと舐め。その瞬間嵐ちゃんから漂う空気に、甘いものが一気に混ざり込むような感覚に陥る。これは嵐ちゃんが欲情している時の匂いだ。察しが良くて助かります。
「痛みはもう平気なのか?」
「嵐ちゃんが優しくしてくれたら平気」
「善処する」
雑誌をローテーブルに乗せ、振り向いた嵐ちゃんにどちらともなく唇を合わせる。すぐに開いた隙間から舌が入り込み、お互いを奪い合うように絡み合う。気持ちいい。
「レイラから誘ってくるとか珍しいな?」
唇が離れると熱を含んだ視線でこちらを見ながら、口角を引き上げて笑う表情に思わず下半身が疼く。えろい。かっこいい。
「怪我が無かったら五日目くらいには我慢出来なくて嵐ちゃんの寝込み襲ってたかも」
「ははっそりゃ今度試してみたいとこだな」
二週間とか平気で放置していた奴が、すごい変化だなと笑われる。我慢出来なくなるような身体にした張本人がよく言うよ。責任を持ってしっかり気持ち良くして貰わないと。
「嵐ちゃんのせいで俺までえろくなった」
「最高だな」
お互いに顔を見合わせて笑いながら、嵐ちゃんに抱き上げられた状態で寝室へと移動する。毎回思うけど、約180cmの俺をみんな軽々と持ち上げすぎだ。全く苦労する様子もなくベッドに降ろされ、覆い被さるようにベッドに上がった嵐ちゃんと再びキスをする。
「レイラ、上にきて」
「ん」
流石に全快ではない俺の背中を気にしてか、体重がかからない体制へと入れ替わる。まだキスだけなのに久々だからか、すでに下半身に熱が集まるのを感じた。しかしそれは嵐ちゃんも同じようで、上に乗り上げた俺のお尻に硬いものが当たっている。
「嵐ちゃんも勃ってる」
「我慢してたのは俺も同じだからな」
それもそうか。部屋着のゆるゆるのスウェットを脱ぎ、下着だけの状態になる。分かっていたけど硬く勃ち上がった自分のそれが、下着を押し上げる姿が視界に入ると少し恥ずかしい。元気だなー。
俺の服を脱がし終えた嵐ちゃんが自分の服も勢いよく脱いでいく。相変わらずの男らしく厚みのある筋肉。最近更に厚さが増してきたような気がする。なんとなく嵐ちゃんの胸元に手を伸ばし、普段あまり触れることの無い胸の突起を軽く摘んでみた。そのまま軽く刺激を与えてみる。
「擽ってぇ」
「擽ったい所は感じる手前らしいよ。嵐ちゃんの乳首は開発の余地あり」
「まぢかよ」
特に理由は無いけど左の乳首だけを強弱をつけて摘んだり、ちょっと強めに吸ってみる。すると俺の好きにさせていた嵐ちゃんの身体がピクリと跳ね、頭上から小さく吐息が漏れた。
「っ、今のちょっときたわ」
「俺は今の嵐ちゃんの声がきた」
嵐ちゃんを開発していくのも楽しいかもしれない。でも今は俺も気持ち良くして欲しい。
「レイラのここ、触ってないのにどうしたんだ?」
「、んっ」
不意に伸びてきた手にいつの間にか硬くなっていた胸の突起を摘まれ思わず声が出た。既に嵐ちゃんにがっつり開発された俺の身体はその小さな刺激にもしっかりと反応する。ピンっと軽く指で弾いたり押し潰すように刺激され、痺れるような感覚が身体に走る。
我慢が出来なくなった俺は自分で下着をずらし、硬くなったペニスを取り出した。少し腰を浮かせて嵐ちゃんの緩く勃ち上がったものも取り出し、自分のものと重ねて握る。そのまま手を上下に動かし自ら快感を求める。それでもやっぱり片腕しか使えない状態では、バランスも取りずらく思うように快感を拾えない。
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