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※ 記憶の扉を強行突破でこじ開ける
そのまま家族旅行二日目の今日は旅館に泊まる。畳に障子に布団、そして極めつけには炬燵!!控えめに言っても最高じゃないか。
相変わらず記憶が戻っていない俺だけど部屋はやっぱり嵐ちゃんと同じ。俺の中ではカエラとサハラと常に一緒にいるのが普通な筈なのに、何故か二人と離れ嵐ちゃんと一緒にいることに違和感はない。多分忘れていても俺の中に嵐ちゃんという存在が確かにあるからなんだろう。
それでも戻ってこない俺の記憶は一体何処に行ってしまったのだろうか。
「もう寝るか?」
「んー、宴会で大分疲れちゃった」
先程までの広間でのことを思い出す。大量に転がった衣装瓶と踊り狂う大人達。いつもは洋酒ばかり呑んでいるのに、今日は日本酒や焼酎ばかり呑んでいた。結果的に普段ならいくらボトルを開けようとも平気な顔をしている大人達が、今日は珍しく酔っていた。その姿が珍しく、しかし巻き込まれるのを恐れた俺達は早めに自室へと逃げてきたのだ。
そして、夕方から考えていたことを実行してみようと思っている。
「ねぇ、もし今俺が記憶を無くして無かったら、何したい?」
「・・・記憶が戻ったのか?」
「んーん、でももしかしたら普段通りにすれば何かの拍子に戻ってこないかなーって」
何をきっかけに記憶が戻るかわからない。だったら何でも試してみた方がいいと思う。そう思ったんだけどーーー、
「流石にこれは刺激が強すぎかも・・・」
今俺は嵐ちゃんによって下着を脱がされ、お風呂上がりに着ていた浴衣も大きく肌蹴ている。後ろから俺を抱き抱える嵐ちゃんの手が胸元と下半身を同時に撫で回す。
「んっ、ぁ、らんちゃ、ん」
「どうした?」
「これ、恥ずかしぃ、っ」
最初は俺の提案に対してどうしたもかと遠慮気味だったのに、何処でスイッチが入ったのか今の手つきに迷いはない。片方の手は胸の突起を掠め、もう片方の手がやわやわと下半身を揉む。その手が動く度に痺れるような刺激が身体中に響く。
ぶっちゃけちょっといちゃいちゃしたりはするかな?と想像はしていた。が、嵐ちゃんの行動はパンツを奪われた時点で、想像を一瞬で飛び越えていった。
「あっ、待って、ゃ、なにっ」
自分の中から込み上げてくる何かに無意識に嵐ちゃんの手から逃げようとする。が、それは叶わず更に手の動きが強められ、訳も分からないまま身体が強くビクビクっと跳ねる。
「っはぁ、はぁ、っ」
「やっぱ濃いな」
何が、と聞く余裕もない。オナニーをしたという記憶は無いけど、今俺がイったのだということはわかる。しかもイった直後だというのに手の動きを止めない嵐ちゃんに、収まりかけた熱がまた集まり始める。
「んぁっ!・・・ん、ぁ、ぁあっ」
「もう一回イっとけ」
続けざまの絶頂に頭がぼーっとする。それなのに何故か触っていないはずの後ろが、何だか切ない。
「らんちゃっ、も、後ろも触って、」
「・・・良いのか?」
俺の言葉に驚いた様子を見せる嵐ちゃん。良いも何も、後ろが疼いて仕方がない。嵐ちゃんは何を躊躇っているんだ。"いつも"だったら後ろからも俺の弱い所を的確に刺激してくるのに。
なかなか求める刺激が来ないことに不満を持った俺は、嵐ちゃんの手を掴み自ら後ろの穴へと導く。するとやっとその気になったのか、指がゆっくりと中へと入り込み、探るように抜き差しをされる。
「ぁ、・・・んんっ、ふ」
待ち望んだ刺激に自然と腰が揺れてしまうのは仕方ない。そして後ろの刺激に"慣れてしまっている"俺の身体は指だけでは足りない。
「っはぁ、もぉ、入れて?」
「・・・良いんだな」
聞くのとほぼ同士に宛てがわれた熱くて固いそれ。嵐ちゃんが腰を進めるのに合わせてゆっくり息を吐く。強い圧迫感と同時に襲いかかる快感に目の前にある唇に噛み付くようにキスをする。どちらともなく開いた口内へと舌が入り込み、奪い合うように舌を絡め合う。
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