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(嵐太郎視点)
二週間の冬休みを終え寮へ戻ってきた。時間を合 わせていたのでほとんど同時刻に戻ってきたレイラと久々の二人きりの時間。
「んふふ~」
いつものように俺の柔らかくもない太ももを枕にソファーに転がるレイラは、かなり機嫌が良いらしい。にやにやしていたかと思うと俺の腹に顔を埋め深呼吸をし出す。臭くは無いと思うがあまり堂々と匂いを嗅がれるのは流石に少し恥ずかしい。
「ねぇ嵐ちゃん」
「ん~?」
腹から顔を離し見上げてくる表情が甘く、とろんとしている。
「えっちしよ」
「いいぜ」
なにこいつ俺の匂いでいきなりスイッチ入ったわけ?可愛すぎる。断る理由もないお誘いに、つい即答で返事をしてしまった。
出会った頃は性欲の薄さに驚かされたのに、今ではこんなすぐにスイッチの入るようになってしまった俺の恋人。最高に可愛い。快感への弱さは元々だが、最近では自分から誘ってくることも多くなった。
目の前の唇にかぶりつく様に唇を合わせるとすぐに熱い舌を絡ませてくる。キスが大好きなレイラは一瞬でこの行為に夢中になる。
「ん、レイラ脱いで」
俺の言葉に素直に服を脱ぎ始めた。オレには少し熱いくらいに設定されている室温だが、寒がりのレイラには丁度いいらしく、すぐに全裸の状態になる。
顔だけを見ると煩悩なんて何も無い無欲な天使のような見た目なのに、その中身は食欲に睡眠欲、性欲に溢れている。
まだキスだけだと言うのに反応しているレイラのそれを軽く握ると面白いくらいに身体が跳ねた。若干拗ねた様子で俺の服を剥ぎ取っていく姿はただただ可愛い。
その後ソファーでお互いに一度欲を吐き出し、レイラを抱えて寝室に移動する。出会った当初より若干身長も伸び、体重も重くなったようだが、まだまだ軽い。本人は気にしているが、無駄な肉が無いのに骨骨しくは無いしなやかな筋肉に包まれた身体は、なんともえろい。
「ソファーだと途中で身体が痛いって言い出すといけないからな」
「・・・痛くなるまでやらなきゃいいんじゃない?」
それは無理だろう。一週間ぶりの、しかもレイラから誘ってきたのだ。これは出るものが無くなるまで満足させてやらないといけない。それが彼氏の努めだと俺は思っている。
折角だからといつもより念入りに後ろを慣らしてやると、熱に潤んだ瞳がこちらを捉える。
「らんちゃん、」
「ま~だ」
まだ駄目。もっとトロトロになって我慢の効かなくなるまで。そうなった時のこいつは最高に可愛いから。
結局もう一度後ろの刺激だけでイかせ、ふにゃふにゃに力が抜けた頃合いを見て、そっと柔らかくなったそこに俺の熱いものを押し当てる。そろそろ俺自身も我慢の限界だ。
「っ、はぁ」
何度体験してもこの瞬間、レイラの中に入る瞬間はたまらない。柔らかく、絡み付き、温かい。思わず声が漏れた。そのくらい気持ちが良いのだから仕方ない。それにしてもーー、
「なににやついてんの」
イった直後で力の入っていないのに、俺の顔を見てゆるく笑っているのが目に入った。
「余裕そうじゃん」
「っ!ぁ、まっ・・・」
待ちません。
(嵐太郎視点修了)
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