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久しぶり!

「みんな久しぶりー!!」 昨日家に着いた頃には日付けが変わる少し前だった。軽く屋敷内を嵐ちゃんに説明して、移動の疲れもあったからかすぐに寝れた。 翌朝は家族揃って近くのカフェでモーニングをすませ、十六弥くんとカレンちゃんは仕事に出かけた。二人とも忙しそうだけど明日明後日は休みにしてくれるらしいので楽しみ。 そして二人と別れた俺達が向かったのはこちらに住んでいた時によく来ていたカフェ。中には目的の人物達の姿がすでにあった。 「お!来たな!!」 「久しぶり!」 「みんな元気にしてた〜?」 ブロンドの髪に青い瞳、身長が高く程よく筋肉のついたイケメンのジェイデンと、ブラウンの髪にグリーンの瞳で嵐ちゃんを超える長身のルイス。そしてジェイデンと同じくブロンドの髪にグレーの瞳のスタイル抜群の美女、エミリア。 「元気元気!」 「三人も相変わらず元気そうだな」 「一年ぶり〜!」 久しぶりに会う友人の姿にテンションが上がったまま順番にハグをする。みんな変わらず元気そうでなにより。一通り再会の挨拶を終えたところで俺達の後ろに立っている嵐ちゃんにみんなの目線が行く。おっと、ごめんね嵐ちゃん紹介が遅れちゃった。 「そちらのお兄さんは友達?」 「そう!みんなに紹介したくて日本から一緒に来たんだよ。こちらは結城嵐太郎、嵐ちゃんだよ!」 「どうも」 俺の紹介に慣れないながらもスマートにハグをする嵐ちゃん。スタイルがいいせいか、嵐ちゃんは身長の高いジェイデンやルイスといても違和感がない。流石だ。 「なかなかのナイスガイだな嵐太郎!」 「本当ね、すごくかっこいいわ!」 「日本人ってもっと小柄なイメージだったよ」 嵐ちゃんを日本人の代表にするにはちょっと規格外なんだけど。それでも嵐ちゃんがイケメンなことは世界共通ということだね。わかる。 「でしょでしょー!」 「ははっ、何で嵐太郎よりレイラがドヤ顔なんだよ」 「だって恋人が褒められたらやっぱ嬉しいじゃん」 「「「え!」」」 俺の恋人発言に驚きを隠さない三人。え、もしかして三人共嵐ちゃんのこと狙ってた?だめだよ嵐ちゃんは俺のなんだから。でも何でかルイスとエミリアはジェイデンの方を見ている。そしてジェイデンは、ん?なんだか震えてる? 「おいレイラ、嘘だろ・・・?ぉ、お前、男もいけたのかよ?」 「俺性別とか気にしないよ?」 「オーマイガー!!」 急に叫んだジェイデンに店内にいた他のお客さんもびっくりしている。俺達も驚きと戸惑いが隠せない。 確かに嵐ちゃんと付き合うまでは女の子としか付き合ったことがない。でも、別に元々男だから無理とかそういう考えはなかった。言ったことは無いけど、そんなに叫ぶ程驚くことだろうか。 「ドンマイ、ジェイデン」 「だから早く告白すればよかったのよ」 「え」 え。ルイスとエミリアの発言に流石にレイラくんピンと来ました。つまりつまり、そういうこと? 「なんてことだ・・・マイエンジェルレイラは男も平気だったなんて・・・だったら早く、早く手を出しておけば!!」 「いや、言い方!!」 ついつっこんでしまった。他に言い方があると思うよ俺は。でも、ジェイデンの気持ちには全く気づかなかった。驚いてる表情からしてカエラとサハラも気づいてなかったみたい。ジェイデンとは割りと付き合いも長いし、面倒見の良さで俺達もかなり懐いていた。 「だって可愛いじゃん!初めて会った時から天使だっただろ!?でもあの頃は本当に子供で、幼すぎて、手なんか出したら捕まるレベルだったし・・・。成長期でだいぶデカくなって、子供の可愛さから大人に近づいてきて、やっと想いを伝えれると思ったら・・・・・・彼氏!!!」 頭を抱えてしまったジェイデンに何と言えばいいのだろう。そう思っていると、先程まだ静かにしていた嵐ちゃんが口を開いた。 「ジェイデン」 「・・・なんだよ」 「早い者勝ちだ」 「〜っ!いい度胸だな嵐太郎!!」 嵐ちゃんの発言についジェイデン意外のみんなが吹き出した。今それを言う嵐ちゃんがすごい。流石というか、海外でも、歳上相手でも、物怖じしないのが流石だ。

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