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これはサービスですよ

「ドッジボール優勝3-S、バレーボール優勝2-S、ハンドボール優勝3-E。おめでとうございます!」 最後まで問題が起こるなく優勝を勝ち取ったバレー。いつもより多少荒れていた俺の姿に一年生が少し怯えていたらしいけど、アフターフォローはばっちり。全力で笑顔を振りまいときました。 「つかドッジの優勝が嵐ちゃん達なら、いい勝負してた俺達は最早準優勝みたいなもんだよね!」 「そうだそうだー!」 「俺達頑張ったもんなー!」 バレーの優勝にハンドボールは準優勝という好成績に対してドッジは二回戦敗退・・・。でも!負けたのが優勝チームならもう、俺達は準優勝ってことでいいよね!勝手に思うだけならいいよね!! 「とりあえず今年も総合優勝と幻の限定チーズケーキゲットーーー!!!」 『いぇぇええぇえぇえい!!!』 ああ、美味しい。この濃厚なのに後味がすっきりした味わい。運動後でもいくらでも食べれる。それにしても、 「なんで俺今メイド服着てるんだろうね」 白と黒の膝上丈のメイド服。スカートのフリルが可愛いなー。胸元についた大きなリボンとか、太ももまで隠すニーハイもかーわいい。・・・着てるのが俺じゃなきゃね。 「頑張った俺達へのご褒美!!」 「レイラ!可愛い!!」 「やーん!レイラちゃん俺にご奉仕してー!!」 きゃいきゃい騒ぐクラスメイトに囲まれ、みんな球技大会の後なのに元気だなぁ〜。あーこらこら、スカートを捲るな。そんなローアングルから写真を撮るな。 「ったく、どうせ写真撮るならいい感じに撮ってよ」 パンツが見えるかどうかのギリギリの角度で、ちょっと頬を赤く染めてみる。舐めてもらったら困るぜレイラくんを。男心を擽るポーズだってお手の物なんだから。 「やばい!可愛い!!」 「レイラレイラ!こっちにもポーズお願いします!!」 「見えそうで見えない!!それが逆にいい!!」 「ちらっと!ちらっとだけで良いからパンツ見せて!!」 そう言われてちらっとだけスカートを捲る。いや、下に履いてんの普通のボクサーパンツなんだけどね。満足か。 「今年も頑張ったゆっきーにはサービス」 「レ、レイちゃん!?」 近くに座っていたゆっきーの膝の上に跨り首に手を回す。それだけで顔を真っ赤にするゆっきーとギャーギャー騒ぎたてるクラスメイト。ちなみに凌は興奮し過ぎて要にドン引きされている。 盛り上がっているようで何より。勝手に迅が言い出した事だけど、総合優勝出来たから今日はとびっきりサービスしちゃうよ。 しばらく撮影会は続いたけど、騒ぎ過ぎてハジメちゃんに怒られ終了。さっさと俺はジャージへと着替え直した。 はぁ〜本当だったらこの後は即効で寮に帰って風呂に入って寝たい。運動した後は休息。美味しいご飯食べて睡眠。それが一番だよね。 「後片付けサボっていいですかぁ〜〜〜」 「頑張れ次期生徒会長」 「よっ、生徒の鏡」 煽てられても嬉しくない・・・。生徒会と風紀、体育委員はまだ、後片付けという仕事が残っているのだ。片付けって言ってもそんなにすることは無いんだけど。でも疲れた。やだ。俺は寝たい。 「はいはいレイラ君、ササッと片付けて帰ろう!ね?」 「ケイお兄ちゃぁ〜ん」 ケイに引きづられるように、正確には手を引かれて片付けに向かう。俺達はテントの片付けが担当だから、向かう先は運動場。既に片付けに取り掛かっている人達もいるので仕方なく急いで手伝いに入る。 「このくーん、安ちゃーん、遅れてごめん〜」 同じくテントの片付け担当の風紀委員であるこのくんと安ちゃんがバラしにかかっていたテントへと向かう。 「レイくん今日も目立ってたね〜」 「そうかな?」 「そうそう」 ゆるっとした笑顔の安ちゃんは細身なのに、実は家が道場で安ちゃん自身も武道の達人らしい。ゆるーい喋り方に反して重い筈のテントの骨組みを軽々持ち上げているギャップがすごい。 「レイラ、そっち持てるか」 「はーい」 このくんと協力しテントの布を畳む。日焼けをしたのかいつもよりちょっと赤い肌をしたこのくんだけど、俺はその日焼けした肌をよりもおでこの真ん中に貼られた湿布が気になるな。

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