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戸締りはしっかりと

「あ〜もう疲れた〜っ」 もう身体中べとべとのびしょびしょだよ!殆ど俺の出したもんだけど。バスタオルを重ねていたからなんとかベッドは無事だった。 「俺の全力の奉仕はどうだったよ」 「いつも最高だよ!」 いつもいつも俺の出せるもの全て出し尽くす勢いでテクニックを発揮してくるから干からびそう。何その満足そうな緩んだ顔。可愛いんですけど。 「いつもより顔ゆるゆるだよ」 「そうか?」 久々の実家だからリラックスしてるんだろうな。普段が緊張してるとかは無いだろうけど、やっぱほら、家って自然体になるよね。 「明日には玲弥ちゃん達がきて、明後日にはカエラ達が帰ってくるから賑やかになるな〜」 「お前ん家はいつでも賑やかだろ」 「確かにね」 うちの家族はみんな賑やかなのが好きだからな〜。とりあえず明日の夜は確実に飲み会だ。酔っ払った大人達を想像するだけで恐ろしい。とりあえず、出来るだけ騎麻の近くをキープしようと思う。 「シャワー浴びて寝ようぜ」 気づけばもう夜中なので眠い。ただこのべとべとの体のままでは流石に寝れないので、一階の浴室に向かおうと部屋を出た。みんな寝ているのか家の中は静まり返っている。 さっと軽くシャワーを浴びまた嵐ちゃんの自室へ戻ろうとした時、行きにはついていなかった居間の明かりがついていた。 「あ、凛ちゃんだ」 そこにはソファーに深く座って水を飲む凛ちゃんがいた。しかし、なんだかちょっと疲れた様子のその姿を不思議に思い声をかけると・・・ 「お前ら・・・窓開いてんだよ・・・」 「窓?」 「・・・しまったな」 そういや夜風が気持ちよかったので嵐ちゃんの部屋の窓を開けていたかもしれない。でもそれがどうしたんだろう・・・・・・!!まさか、 「丸聞こえなんだよ・・・」 「!!!」 そういえば凛ちゃんの部屋は嵐ちゃんの部屋の隣。といっても、寝室の間に一つ部屋があるので距離的には少し開いているはず・・・。え、聞こえたの!?俺そんなに声大きかった!?!? 「俺の部屋ね、嵐太郎の部屋と間取り逆なんだよ」 「・・・つまり寝室は隣同士?」 「そ。まぁ他の部屋には聞こえてないと思うから気をつけてね」 申し訳ない。本当に申し訳ない。もしかして俺の声で夜中なのに目を覚ましちゃった!?それはもう俺ならおこだよ!本当にごめんね!! 「何勝手にこいつのえろい声聞いてんだよ」 「確かにえろかった。ちょっと俺の下半身もやばかった」 「だろ」 だろ、じゃないよ馬鹿。凛ちゃんもちょっと嬉しそうにするのやめて。俺人に聞かせながらする趣味とかないんだって。普通に恥ずかしさが勝つんだって。意外と恥ずかしがり屋なんだよまぢで。 「とりあえず、子供はさっさと寝なさい。夏休みだからって夜更かしは程々にな」 凛ちゃんと別れ再び嵐ちゃんの部屋に戻った。着いて速攻で窓を締めたのは言うまでもない。 「そんなに恥ずかしいか?」 「・・・服着忘れて全裸で街歩くくらい恥ずかしい」 「それは、恥ずかしいな」 まず、服を着忘れることがやばいなそれ、と嵐ちゃんに突っ込まれるが、あくまでそれは例えだから。流石に今までにそんな失敗はしたことない。 「俺が入れてる方ならいくらでも見せてあげるけど・・・!!」 「なんでだよ」 自分の喘ぎ声って嫌じゃん!!恥ずかしいじゃん!!どうせなら嵐ちゃんの声を・・・嵐ちゃんはあんまり声出さないんだよなぁ。俺なんて気持ちよくて気付いたらつい声が出てしまうのに。不公平だ。 いつか俺も嵐ちゃんを喘がせたい。

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