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サバゲーやろうぜ

「急にキャンプとか言うから驚いたぞ」 「十六弥くんはいつでも急だから」 今回もパパチームのつくるご飯は美味しかった。16人というなかなかの大人数の食事をつくるのは大変なのに、食べ盛りの俺達を満腹にさせるのもまたすごい。 「よ〜し、あれやろうぜ」 「あれ?」 お腹が落ち着いた所で十六弥くんがにやにやしながら立ち上がった。十六弥くんがこの顔をしている時は、何かが起こる予感しかしない。おもむろにテントにあった大きなボックスを運んできた十六弥くん。一体何がはいっているんだろう。 「サバゲーやろうぜ!!」 そう言いボックスの蓋を開けると中に大量に詰め込まれたエアガン。小さいピストルタイプから大きなマシンガンタイプまで種類は様々だ。 「おもしろそー!!」 「え、それ弾出るやつ!?すごい!!」 「ここなら私有地だからぶっ放し放題だぞ」 サバイバルゲーム。ルールはいくつかあるけど、簡単に言えば2チームに分かれ敵陣のフラッグを奪うか自陣のフラッグを守りきれば勝ち。攻撃にはBB弾の出るエアガンを使うのが主流だろうか。 普通はサーキットや、深夜の街中ですることもあるとか。勿論こういった森の中で行うこともあるが。ここは十六弥くんが言うように常磐の私有地だから、知らない人を巻き込む可能性もない。 「えぇー絶対楽しい。間違いなく楽しい。めっちゃ心躍る」 「好きそうだよな、お前ら」 「嵐ちゃんも嫌いじゃないでしょ?」 「まあな」 そういうノリがいいとこ好き。ボックスの中からそれぞれ好みの銃を選ぶ。怪我をしないためのゴーグルを着け準備は完了。 「山の中だから怪我には気をつけろよ」 本当なら肌を露出しないような格好でする方が好ましいんだろうけど、そんなものまでは用意がないので仕方ない。 「怪我したら麻紀の所に直行な」 「みんな怪我しないでね〜」 麻紀くんは救護班ということでテントに待機するようだ。まあ、普段運動をしていないので、単に動きたくないらしい。同じく普段は完全なるインドアの華南ちゃんもテントに残って読書をするので不参加。 「あなた達常磐の化物と一緒にしないで」 「華南ちゃん!私も一般人よぉ!」 華南ちゃんの言葉に素早く反応するカレンちゃん。まあ確かにうちの一族ってやたらと身体能力は優れてるからなぁ〜。って言っても化物はひどいよ。化物なのは十六弥くんだけだ。 チームは十六弥くんカレンちゃんカエラサハラ俺嵐ちゃん柚乃のチーム十六弥と、亜津弥くん玲弥ちゃん騎麻風月真斗和彩愛紗のチーム亜津弥。 「よし、お前らわかってるな・・・負けたらただじゃおかねぇぞ」 敵陣に乗り込むのは特攻隊長の十六弥くん率いる俺カエラ嵐ちゃん。旗を守るのはカレンちゃんサハラ柚乃の3人。 「さぁ、サハラ柚乃!頑張って守りましょうね」 「がんばろ〜」 「サハラ、お前は旗と一緒にカレンと柚乃のことも守れよ」 「もちろん」 柚乃と一緒にきゃぴきゃぴはしゃぐカレンちゃん可愛いな〜。カレンちゃんはなかなかアクティブで運動神経もいい。それに対して柚乃は、運動神経はいいんだけど、麻紀くんのほのぼの遺伝子を全力で受け継いだ結果少しおっちょこちょいなので少し心配。でもサハラがいればなんの問題もないだろう。 「嵐ちゃん、俺達も頑張ろうね〜」 「怪我はするなよ」 「余裕余裕〜」 さて!どういったように攻めていこうか。相手もなかなかな強敵だからな。

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